2013年03月24日
トリーター:鈴木

ショーの心がけ

新米トリーターのSさんが以前にきずな/kizunaで「ミレニー」とコンビを組んだ時のことです。
最近「ミレニー」とのコンビがそれなりにうまくいっていたSさん、(まず、ステージの右側で紹介をして、その後はアクリル側に移動して・・)というように、いつも通りショーの構成を予め考えてショーに臨みました。
しかし、普段と同じようにやったつもりがきょうは「ミレニー」もつまらなそうで、しまいにはSさんの元から離れてしまい、Sさん自身もなんだかショーに乗り切れず、ぎこちない動きになってしまいました。
落ち込み、肩を落としていたSさんに先輩トリーターから、
「きのうとまったく同じ流れでショーをしていた。それではミレニーも飽きてしまうよ」
とアドバイスを受けたのです。
はっとしたSさんは、落ち着いてきのうのショーときょうのショーの流れを比較してみました。すると、知らず知らずの間にきのうとまったく同じように動いてしまっていたことに気づきました。
さらに、ショーをうまく見せようとするあまり、自分自身が楽しむ気持ちを忘れ、日常作業のようにショーをしていた自分にも気づいたのです。
確かにショーをおこなうことも一つの仕事かもしれません。しかし、動物にとってはトリーターとのワクワクする楽しい時間です。
遊び方が毎回同じなら楽しいわけがありません。
「頭で考える前にまず、自分自身が楽しむこと」
それが、本当に楽しい時間を動物たちと共有する近道となることを忘れてはいけません。

『ショーの心がけ:まず自分自身が楽しみましょう』

何を急に書き始めたんだ!?
とみなさん思われたかと思います・・。
例えば、職場の朝礼時にみんなで読むような(仕事をする上で大切なことを全員で再認識できるような)教材は多く出版されており、多くの職場で重宝していると思います。(今回の文章もそれらの文体を参考にさせていただきました)
ですが、ショーや動物を扱う上で大切なことが綴られたものは(おそらく・・)存在せず、個人的にそんな綴本などがあったらいいなぁと思い勝手に作って書いてみた、というだけなんです・・。
毎度のことですが、極端に自分本位な内容ですみません・・。

ちなみに、本文のSとはもちろん僕のことで、イルカショーをやり始めた頃の実話です。
その頃によくいわれていたことが本文にも書いた「まず自分が楽しむ」ということです。
言葉だけの意味はもちろん理解できましたが、実際にその真意をなんとか実感できるようになったのはそれから一年近く経った本当に最近のことです。
これからもこの心がけを胸に、動物たちと一緒に毎日を楽しめるよう努力する次第です。

すみません・・最後に私事で恐縮なのですが、以前の日誌に書かせてもらった、練習していたきずな/kizunaのアシカパートですが、先輩方の素晴らしいご指導の下、晴れてあしたからデビューできることになりました!
デビューが決まった時は本当に感無量でした・・。
これで本当にまさかの、鈴木がアシカです・・(^_^;)
応援してくださった皆様、本当にどうもありがとうございましたm(_ _)m
これから先もどうかよろしくお願い致します。

それでは失礼いたします。

バンドウイルカ「ミレニー」とバンドウイルカ「ミレニー」と

きずな/kizuna

RSS