2013年08月10日
トリーター:羽田

ヒミコ、採血までの道のり

オタリアの「ヒミコ」オタリアの「ヒミコ」

ここ数日は夏本番といった陽気で、夏が大好きな私としては今年もこの季節がやってきたな!!!という感じです!!
ですが、こう暑い日が続くと健康管理には十分に気をつけなければいけません。
それはもちろん、動物も私たちトリーターも。

そこで、きょうは動物の健康管理の話をしたいと思います。

今回は昨年“えのすい”にやってきたチビッ子オタリアの「ヒミコ」について。
「ヒミコ」は現在 2歳になるメスのオタリアです。
性格はちょっと怖がりですが、やんちゃで元気いっぱい!!
最近、そんな「ヒミコ」と一緒にトレーニングしてきたのが「採血」のトレーニング。
イルカやアシカたちの健康管理をおこなううえで、採血はとても重要なことなのです。
ですが、人間でも採血や注射が苦手な人はいますよね。
もちろん動物だってそうです。

なので私たちは普段、動物たちが落ち着いて採血をさせてくれるように日々トレーニングしています。

「ヒミコ」はまだ採血をしたことが 1回もないので、採血用の針を刺したときにじっとしていられるようトレーニングをしてきました。
ちなみに採血をする部位は後肢のひれの部分です。

最初は痛くない刺激として指で触って、リラックスしているならオッケー。
ここから徐々に刺激を針の痛さに近付けていきます。
次のステップは爪楊枝の先端を軽く当てて、オッケー。
爪楊枝を当てる強さを強くしてもリラックスしているならオッケー。
次のステップは爪楊枝ではなく針金の先端を軽く当ててオッケー。
ここまでできれば本番の採血に臨めるかなといった感じです。

言葉にするとあっという間にできそうですが、ゆっくりゆっくり、「ヒミコ」がこのトレーニングを嫌いにならないようにようすをみながらやってきました。
実際、時にはうまくトレーニングが進まないこともありつつ、ここまでできるようになるまでかかった期間は約 2か月。

そして、つい先日いよいよ採血本番を向えました!!
私の緊張が「ヒミコ」に伝わらないよう、平常心平常心といいきかせていました。
後は「ヒミコ」を信じるのみ。

果たして結果は・・・・。


大成功!!!!!!!
獣医が針をさしても「ヒミコ」はケロッとしていました!
今まで一緒にトレーニングしてきた成果がでた瞬間で、ほんとに心から嬉しかったです!
嫌がることなくじっとしていた「ヒミコ」をたくさん褒めてあげました!!
初めての採血なのにたいしたものです。

動物たちの健康管理をおこなっていくうえで採血以外にも大切なことはまだまだたくさんあります。
これからも「ヒミコ」に健康でいてもらうために、少しずつできることが増えていくように一緒に頑張っていきます!!

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