2013年09月24日
トリーター:大内

若き日の思い出。

ヌマムツヌマムツ

夏が終わり、朝・晩とめっきり涼しくなってきましたね。日中はまだ暑いですが夜は虫の声もしだして近頃はだいぶ秋めいてきました。気温や虫だけではなく秋を知らせてくれる生き物がえのすいにもいます。ジャンプ水槽にいる「ヌマムツ」という魚です。
秋はヌマムツにとって恋の季節なんです。ふだんは地味な草食系男子たちこの時期だけ

オレが!オレが!!

と肉食系男子になり派手に自己主張しだすんです。身体も婚姻色という赤みを帯びた色になり口元には追い星という突起がでてきます。ヌマムツ男子もヌマムツ女子の気を惹くためにこの時期は必死なんです。


そんな必死なヌマムツ男子が若い時の自分に重なる。。。



というようなお話ではないんです。
実は私、中学生の頃にヌマムツを飼っていたことがあるんです。
小さい頃から淡水魚が好きで、よく採集に行ってたんです。ヌマムツもその時に採集してきて 60㎝の水槽で飼育していました。
私は淡水魚の中でもカマツカという魚が好きで、好き過ぎて部活が終わった後に日中電灯を持って多摩川に採集に行くこともあるぐらいでした。採集できたカマツカはどれも 5~ 6㎝ほどで小型でしたがそれでも成長するのが楽しみで、採れた時にはその都度大喜びをしていました。
水槽の中には 10匹以上のカマツカがいる、そんなある日衝撃的な光景が目に飛び込んできました。ヌマムツの口から何か出てる・・・。


・・・・!?
カマツカの尾びれ!


慌てて救出しましたが手遅れでカマツカは召されていました(涙)
その後、もしや?と思って水槽を掃除して他のカマツカの安否を確認しましたが残念ながら全てヌマムツさんの栄養になってしまっていました。



この時に弱肉強食という自然の摂理を痛感させられました。
そして生き物を飼育するときはその生物の生態をしっかり把握したうえで飼うという教訓を得ました。私はヌマムツを見るたびその教訓を思い出します。

長くなりましたがそんなヌマムツがきれいな婚姻色に染まっています。“えのすい”に来た際にはジャンプ水槽にいるヌマムツがいるので見てみてはいかがでしょうか?

相模湾ゾーン

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