2013年11月17日
トリーター:伊藤

カミナリイカの搬入と展示しました。

カミナリイカカミナリイカ

本日より、相模の海ゾーン「旬の水槽」でコウイカの一種、カミナリイカの展示がスタートしました。
大型の個体では 30cmほどになり、体が太いのでボリューム感があります。
水族館に搬入したのは数日前、神応トリーターと私で行ってきました。
朝早く、江の島のシラス漁師さんから
「コウイカとれたよ」
と連絡があり、大急ぎで漁港に向かいました。
漁港に着いたとき、漁船はまだ戻っていません。
船が停泊するのは漁港の先っちょの方、係留ロープや、釣り人の置き竿を踏まないように(場合によってはにょろにょろ避けながら)、海に落ちないように、30mくらいバックしなくてはなりません。これがなかなか苦手なのです。
船が着くやいなや、さっそく乗り込み、船の生簀をのぞきます。
真っ黒です。
コウイカの別名はスミイカ。墨の黒さと量はかなりのものです。
展示していても時たま墨を吐き、水槽内がムーディーな薄暗さに演出してくれちゃいますし、以前、バックヤードで水面に向けて墨を噴射し、壁一面、3~ 4畳分が墨だらけにされたこともありました。
直撃を食らえば、着衣は全ておじゃんになります。

神応トリーターが手慣れた手つきで、生簀から素早くプラダルに移し替えます。
漁師さんにお礼をして、すぐさま水族館へ運び、バックヤードの水槽に全て生かして搬入し、一安心という感じです。
イカは、生かして搬入すること自体、大変に難しい生物です。
アオリイカやホタルイカなど、定置網内で泳いでいるものをすくった直後は元気なのですが、多くが港に戻る前に動かなくなります。
そんな中、コウイカの仲間は、輸送、飼育とも容易な方です。
これからしばらくは元気にひらひら泳いだり、2匹で抱き合っていたり、運が良ければトリーターが与える小魚をとらえて食べるようすが見られることでしょう。
そして、来年の春に産卵すると一生を終えますので、それまでの「旬」の展示となります。
ぜひご覧ください。

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