2015年05月30日
トリーター:伴野

海獣類について詳しくなろう!! Part 1

バンドウイルカ「シリアス」と赤ちゃんバンドウイルカ「シリアス」と赤ちゃん

みなさん、こんにちは。
4月から海獣類チームの一員として働いている私ですが、実は学生時代は主に魚類について学んでいました。

そこで「海獣類について詳しくなろう!!」ということで、この場をお借りして皆さんと一緒に学びたいなと思います! (勝手にすみません...)

第一回は本年度の“えのすい”のテーマであるEVOLUTIONにちなんで、鯨類の進化について書いてみたいと思います。

私たちにもお父さん、お母さん、おじいちゃん、おばあちゃん、そのまたおじいちゃん、おばあちゃん、そのまた・・・がいるように、どんな生物にも必ず祖先がいて、遡っていくと今の姿からは想像もつかないような生物だったりすることがあります。

では、鯨類の祖先はいったいどんな生物だったのでしょうか?

生物の進化をたどっていくのには、化石が用いられることがよくあります。
得られた化石の特徴を繋いでいってその生物の進化をたどっていくのですが、鯨類もそういった方法で調べられてきました。
その結果、歯の形が似ていたことから「メソニクス」と呼ばれるオオカミのような姿をした哺乳類が直接の祖先だと考えられてきました。

しかし近年、分子生物学と呼ばれる分野の研究が進歩し、(いわゆるDNA鑑定とかですね)鯨類の祖先探しにも使われるようになりました。

その結果、メソニクスは鯨類の祖先とは全くの無関係だということが判明し、鯨類はカバ科を始めとする偶蹄目に近い生物だということがわかってきました。
(メソニクスが祖先だという考えが完全になくなった訳ではありません)

カバとクジラが共通の祖先から進化したなんて、そんなバカな ...すみません。

一度は陸に上がってまた、海に戻っていった鯨類たち。
餌も豊富で、空気中に比べて温度の変動が小さい海の中のほうが、居心地がよかったのかもしれません。

今、地球上で生きている生物たちは全て、進化の先頭を駆け抜けている真っ最中なんですね。
そんなことを思いながら水槽の中を泳ぐ魚たちや、イルカたちを眺めていると、私たち飼育員に与えられた使命の重さをふと感じてしまいます。

1人でも多くのお客さまにつながる命の大切さを感じていただけるよう、私たちトリーターも日々EVOLUTIONできるように精進していきます!!

最後になりますが、6月 1日より、4月 12日に生まれたバンドウイルカ「シリアス」の赤ちゃんの愛称を募集いたします!
ムチムチボディーの元気いっぱいな男の子に素敵な愛称をつけてあげてくださいね。

◎ 6月 1日(月)より バンドウイルカ「シリアス」の赤ちゃん 愛称募集!
4月12日に誕生した元気な男の子にすてきな愛称をつけてください

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