チョウチンアンコウが生きたまま鎌倉の海岸に打ちあがる。
“えのすい”の飼育員に伝わる伝説のひとつです。
とはいってもこの伝説、1967年 2月に本当に起こりました。その証拠に深海Ⅰのシンボルとして、その打ちあがったチョウチンアンコウが現在でも展示されています。標本ですけれども。
1986年に旧江の島水族館で撮影されたチョウチンアンコウの映像も、深海Ⅰで見られます。提灯に例えられるエスカ(疑似餌)を光らせながら動いているようすをご覧いただけます。
そして飼育員になって 1年目に聞いたもうひとつの伝説を数日前、10年越しで確認することができました。
その伝説を聞いたときは、「えー、そんなの食べるの?うそでしょ?だっておいしくなさそうだし、硬そうだし、栄養あるのかなぁ?」と思った覚えがあります。
テングダイはウミシダを食べる。
本当でした。
少し尖った口でウミシダをひゅっと吸い込みます。ちなみにウミシダは一見植物のように見えますが、れっきとした動物で、動いたり泳いだりします。
「おお!ほんとだ!!食べた!!!」
飼育員になってよかったと思う瞬間です。
テングダイとウミシダは沿岸水槽で展示中です。もしかしたら、食べているところをみなさんもご覧いただけるかもしれません。
ちょっとマニアックではありますが、みなさんとこの感動を共有できたらうれしいです。
[ あっという間! テングダイの捕食 - YouTube ]