2015年12月12日
トリーター:伴野

生き物の不思議

マイワシの群れマイワシの群れ

みなさん、こんにちは!!
今回は水族館の中で見かける「なぜだろう?」という素朴な疑問について書いてみます。

どんな疑問かというと・・・

マイワシの群れがお互いにぶつからずに泳げるのはなぜだろう?

相模湾大水槽では約 8,000匹のマイワシが生活していますが、観察をしていると、同じ方向に動き、しかもぶつからない。
急に方向転換してもしっかりとついていく。

これってよく考えるとすごーーーく不思議ではないですか?
8,000人のヒトが一斉に動いたら、間違いなくぶつかってしまいますよね。

魚は一般的に側線器官という水流や水圧の圧力変化を感じる器官を持っており、種類によってその配置は違いますが、主に体の側面の中央付近に一列に並んでいます。
この側線器官や視覚を使い、群れの動きを瞬時に察知して動くことができるのであのようにぶつからずに泳ぐ事が出来るんです。

そして、群れを形成している魚が互いに衝突せずに、ほぼ一定の距離を保ちながら泳いでいられるのは、3つのルールに従っているからだと考えられています。

[ルール 1]
衝突回避:仲間の魚とぶつからないように進行方向を変える。

[ルール 2]
並走:仲間の魚との距離を一定に保つために並走する。(速度を合わせようとする)

[ルール 3]
接近:仲間の魚との距離が遠い場合、近づこうとする。

あの圧巻のマイワシの群れにはこのような秘密があったんですね。
ちなみに、この魚の生態を応用してお互いにぶつからないロボットカーの研究もされているんですよ。

水族館で生き物たちを観察していると沢山の不思議な発見や疑問があります。

なぜこんな姿かたちをしているんだろう?
なぜこんな所に生息しているんだろう?
なぜこんなことができるんだろう?

ただぼんやりと水槽の中を観察するのも楽しいですが、そんなことを考えながら生き物たちと向き合ってみるのもおススメですよ!!

ぜひ“えのすい”に遊びにきて生き物たちの不思議な魅力や疑問を見つけ、トリーターに教えてくださいね (^_^)/

相模湾ゾーン

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