2016年07月06日
トリーター:倉形

ペンギンたちのゴハン

“えのすい”で飼育されているペンギン(フンボルトペンギン)は全部で 22羽です。
このペンギンたちが食べているのは、もちろんみなさんもご存じの魚で、現在与えている種類はサンマ、カタクチイワシ、シシャモ(オス)、イカナゴ、ニシン(幼魚)、ワカサギ(ショーで使用)の 6種類です。季節や納入業者などの関係で多少魚の種類やサイズが変動することもあります。

ペンギンたちの中にも魚の選り好みをするものもいます。
例えば、シシャモが大好きなハク(タグの色:赤白)は、以前シシャモ以外は殆ど食べない時がありました。シシャモ以外の魚を見せて口元に持って行っても全く口を開けず、シシャモがでてくるまで何も食べないという状況が続いたことがありましたが、子育てをする際、雛に親が吐き戻し(魚が半消化されたもの)を与えるため、シシャモでは雛に与えるには大き過ぎるため、他魚種(例えばカタクチイワシやニシンなど)を食べて欲しいので、時間を掛けて徐々にシシャモを与える量を減らし、その代りにカタクチイワシやニシンなどを増やしていき最終的にはシシャモを与えなくても現在は他魚種だけでも食べてくれるようになりました。

人間でも食事に関して好き嫌いがあるようにペンギンたちも同様に好き嫌いがあります。しかし、ペンギンたちの健康管理をする上で栄養面も考慮しなくてはなりません。そうなると 1種類の魚だけ食べていては栄養が偏ってしまうため成るべくいろいろな魚を食べさせるように工夫しています。

年に 1回の換羽(羽替わり)や育雛(子育て)は、大変体力を消耗しますので、換羽前には通常よりも 2~ 3倍量の魚を与えます。育雛期には日々雛に吐き戻し(魚)を与えなければ大きく成長させることができないので、やはり通常の 2~ 3倍量の魚を食べさせるようにしています。

現在も 6月 6日に誕生した雛を育てるためにルビー・サニーが毎日たくさんの魚を食べて雛に吐き戻しを与えて大きく成長しつつあります。最近、雛が巣箱の入り口に顔を出していることが時々あります。
ぜひ水族館に来ていただき、巣箱から顔を覗かせている雛を見掛けたら静かに観察してくださいね。

ペンギン・アザラシ

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