白昼の脱皮劇
「オオホモラ」と「脱皮殻」
今週おススメする生物は「オオホモラ」。
長い脚と上に向かって伸びた鍵爪のような脚をもつ、カニの仲間です。
鍵爪のような脚には、何かをひっかけて背負いながら歩くようすが時折観察できます。
背負ったものでその身を隠しているのでしょうか・・・
時には、一緒に飼育しているヒトデも・・・
このオオホモラには、ちょっとしたおススメ話があります。
今を遡ること、20日ほど前の 4月 12日。
じつは、太平洋“冷たい海”の水槽の一画で「白昼の脱皮劇」がおこなわれました。
ひょっとすると、運よくこの脱皮劇をご覧になった方がいらっしゃるかもしれません。
朝 8時頃、私たちが開館前の朝の見回り中に甲羅の下側が割れ始めたオオホモラを見つけました。
脱皮中に触ってしまうとショックで脱皮に失敗して死んでしまったり、せっかく出てきた脚を自切してしまったりすることがあるので、この日はそのままにしてようすを見ることにしました。
お昼を過ぎて、13時頃にはほぼ新しい身体が見えており、ほとんどは抜けていたのですが、動きが悪そうだとの連絡もあったのでバックヤードに移動しました。