2017年08月15日
トリーター:戸倉

これで貝の仲間?

タッチプールは大賑わい!タッチプールは大賑わい!

タッチプールは、海の生きものを直接触ることができます。“ぬるっ”としていたり、“ざらっ”としていたり、硬かったり、柔らかかったり・・・実際に体感することで人それぞれ、様々なことを感じることでしょう。(感じ方に正解はありませんからね!)

そんなタッチプールも、みなさんが気持ちよく触れるように、また、動物たちの健康状態を把握するために、水族館が開館する前に、掃除をしたり給餌をしたりします。きょうはその一部を紹介しましょう。


掃除前のタツナミガイ水槽

これは、今朝の掃除前の水槽です。石や貝(カゴボラ)、タツナミガイの間に細かな黒い点々があります。(矢印)
これはタツナミガイの糞や身体から出たぬめり成分に付いたゴミです。これを網ですくい取ったり、吸い取ったり・・・


掃除後のタツナミガイ水槽

約15分、ひたすら取り除きます。するとご覧のようなピカピカの水槽に生まれ変わります!
そして、朝食タイムとなります。


みんな集合!

これが朝食タイム。  
ん?? 
どれがタツナミガイ? ぜんぶ石に見えるけど・・・


拡大するとこんな感じ。

近寄ってよ~く見ると、石に見えたのは、全部タツナミガイ(立波貝)です。
軟体動物ですから、広くいえば『貝』の仲間ですが、アメフラシ科に属するので、身体のつくりはアメフラシと似ています。しかし皮膚が厚いのでアメフラシとは触った感触がちょっと違います。(感触は実際に触って確認してください。)
*冬になるとアメフラシも登場しますが、今のシーズンはいません。(^^ゞ

この水槽はみなさんから見て奥側が深くなっているので、腹側でしっかり着いていないと滑ってしまいます。ですから滑り止めのために石を置いています。

そして、間に見える緑色の物が海藻でアオサの一種。これがタツナミガイたちのごはんです。


ここがタツナミガイの口。

身体の少し尖った方が顔。その前方の中央に口があります。
後方の穴は、お尻の穴です。触るとキュッと閉じますが、しばらくするとまた全開に開きます。お尻の穴の奥は白っぽくなっているので、すぐ分かると思います。


アオサを食べているようす。

この口で、平たいアオサを吸い込むように、もぐもぐと食べます。でも食べるとすぐに糞になって出てくるので、またまた掃除が必要ですが、生き物なので当然ですね。
ちなみに、きょうのタツナミガイたちはみんな元気に良く食べました!

このアオサを食べているようすは、午前中の少し早い時間であれば見ることができると思いますので、もし良かったら見に来てください。
(時季と動物の状態によって、食事風景が観られないこともありますのでご了承ください。)

タッチプール

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