2018年03月12日
トリーター:羽田

「ミュー」の進化

バンドウイルカ「ミュー」・加登岡トリーターバンドウイルカ「ミュー」・加登岡トリーター

“えのすい”で生活するようになってから今年で 30年目を迎えるバンドウイルカの「ミュー」。
今までは子育てをしている期間が長かったのでほとんどショーに出ることはなかったのですが、昨年の 8月からショーに参加しているんです。

今まで「ミュー」とはほとんどコンビを組んだことがなかったのですが、ショーに出る少し前からコンビを組む機会が増えてきました。
あまり器用なほうではなく、警戒心も強いので、最初はなかなかショーの環境に馴染むのに苦労しました。
ですが、とにかく素直で真面目な「ミュー」。
一度できるようになると毎回一生懸命に私たちの合図に応えてくれます。
今ではすっかりショーメンバーの一員として毎日活躍してくれています!

そんな「ミュー」が現在挑戦していることが「ステージと平行になるランディング」です。
ランディングとはステージの上に上がる種目のことなんですが、ステージと平行にあがると吻先から尾鰭まで全てステージに乗せることができ、「体長」を測定することができるのです。
ですが、水の中で生活しているイルカたちがステージの上に全身あがるというのはとても怖いことなんです。

「ミュー」は警戒心が強いので、この種目がなかなかできませんでした。
平行になるよう誘導しても怖くなってプールに戻ってしまします。
私たちも焦らず少しずつ少しずつ平行に近付けていって、最近ようやく一瞬ですが全身あがることができるようになってきました。
まだ一瞬なので体長を測ることはできませんが、着実に進化しています。

いろんなことを覚えたりするスピードは他のイルカたちに比べるとゆっくりです。
ですが、それでも着実に毎日前に進んでいる「ミュー」の姿を見ると、自分も焦らないで少しずつでいいから成長しないといけない、そんな気持ちにさせてくれます。

これからも一緒にいろんなことにチャレンジできたらいいなと思っています。

イルカショースタジアム

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