あけましておめでとうございます。きょうは 1月 1日から新しく加わった仲間を紹介します。
わらしべ長者のお話を子どものころに読んだ方も多いかと思いますが、“長者”には年長者や富裕者、徳の優れた人という意味があります。そんな縁起の良い名前がついたナツシマチョウジャゲンゲ。
展示したその次の日、出勤すると、「小谷野さん! ナツシマチョウジャゲンゲがいません!!」
慌てたようすの後輩。
「探してみよう、とにかく・・・。」
平静を装って答える私。
小さいけど、やっぱりにょろにょろした魚は脱走するのか・・・。フタをのせたんだけどなぁ、甘かったか・・・。まさか、他の魚に食べられちゃってたりして!
ドキドキしながら水槽をのぞくと、石の下に隠れて顔だけ出し、ニパッと笑った(ように見えた)ナツシマチョウジャゲンゲがいました。
「なーんだ、石の下に隠れてたのかぁ。よかった!」
後輩と二人でほっと胸をなで下ろしました。
新年早々人騒がせなナツシマチョウジャゲンゲ。10cmほどの小さなゲンゲで、じっくり見ると顔がかわいいです。まだ学名が確定していない、未知の種でもあります。当館でも初展示でとてもめずらしい種です。深海Ⅰでお待ちしています!
※以前展示していたピンクのゲンゲは、ナツシマチョウジャゲンゲのなかまです。