2019年04月27日
トリーター:北嶋

平成はあと 3日

大型連休がはじまりました。
今年は 10日間! 長いですねー。
特別な大型連休です。
その理由が元号の改新です。
「平成」から「令和」へ。
そんな一大イベントの起きる今、テーマ水槽の 4月テーマを「ありがとう、平成」でお届けしています。
[ テーマ水槽「ありがとう 平成」 ]

今回テーマ水槽をつくるにあたって苦労したことを書きます。

①キヌバリ探し
今上陛下がご研究されているハゼの仲間を 3つの水槽で紹介することにしました。
たくさんいるハゼの仲間でどの種類を紹介するか。悩むところ。
でも、キヌバリは悩まず、ぜったい紹介したいハゼ、ナンバーワンでした!
なぜかというと、今上陛下のご著書の論文に旧・江の島水族館から提供したキヌバリを研究対象にしていることが書かれているからです。

が、3月はキヌバリが時期的にあまり見つからない。
冬には老成したキヌバリが江の島の海にいました。
早春、大きなキヌバリが産卵をして、生まれた赤ちゃんキヌバリは江の島の水深数メートルのところで群れて泳ぎます。
キヌバリを採集する手段としては、釣りか磯で探すしかありません。
3月は休みのたびに海に繰り出し探しました。
釣りはなんどか挑戦しました。が、あえなく失敗。
まだ寒い時期、低温のため活性が低い魚たちはあまり餌に食い付きません。
赤ちゃんには釣りの針は大きすぎるし、老成している個体はただでさえ食欲があまりありません。
そこで、潮のよく引く大潮の日は磯へ。
3月後半にようやく透明の小さな個体を数匹。4月の頭にやや大きめの個体を数匹。
見つけることができました。
あれから 1か月経ち、かなり成長しました。
現在、展示の個体はかなり立派です。


②「平成」の思い出写真探し
「平成」に話題になった生き物を4つの水槽を使って紹介しています。
ここで、“えのすい”の「平成」時代の写真をレイアウトに使用するため探しました。
昔の写真を選定するのには時間がかかりました。
これは過去の写真を眺めたことがある人は頷いてくれるとおもいますが、アルバムは危険ですね。
開くと面白くて終わりません。
当時を知っている人がいると思い出話も止まりません。
写真の量は果てしないし。
大変でしたが、いい経験でした。
えのすいの過去を垣間見ることができました。


「平成」は残り 3日。
このテーマ水槽もあと 3日。
まだの方、ぜひご覧ください。
ちなみに、思い出の写真は時々入れ替えています。(生き物がひっくり返したり埋めたりしてるけど)

テーマ水槽

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