2019年06月07日
トリーター:戸倉

凸凹模様の正体とかくれんぼの仲間たち

黄丸の部分だけ凸凹(でこぼこ)黄丸の部分だけ凸凹(でこぼこ)

今朝も、恒例の「朝の確認」のために各水槽を見回っていたところ、トロピカル水槽の中央の砂が、その部分だけ細かく凸凹(でこぼこ)になっていました。「何の跡?」と思ってしばらく見ていたら、砂に顔を突っ込んでいる「ハゼ」の姿がありました。


“ガッボッ”っと砂に顔を突っ込んで、口いっぱいに砂をくわえたら・・・


すました顔で、口をモゴモゴしながら、その砂をエラから出します。

これはいったい何をしているのか?と言うと・・・ごはんを食べているのです。
もちろん砂は食べません。
砂の中にある細かな有機物(餌)をエラで濾し取って、砂だけエラから捨てているのです。
「オトメハゼ」と言うハゼの仲間で、体長は10cm~15cmほど。
頭を突っ込んで、砂を濾し取って、また頭を突っ込んで・・・をひっきりなしに繰り返すことによって、頭を突っ込んだ「穴」と吐き捨てた「砂の山」が連続して細かな凸凹模様を作っていたのでした。

さて、その隣を見ると・・・
すっかり「かくれんぼ」をしているフグとエビがいます。


分かりますか?

30cmほどのサザナミフグとゾウリエビがいます。
みなさんは見つかりましたか?
答えは、↓の写真です。


向って右側がゾウリエビ。
左側がサザナミフグです。
ゾウリエビは、岩の隙間に隠れるようにしてじっとしています。
一方、サザナミフグはサンゴの後ろに隠れて、岩と同じような模様に変身しています。
もちろん両者とも、普通に泳いだり、歩いたりしている時もありますが・・・

このように、さまざまなキャラクターの生き物が各水槽にはたくさんいますので、
ぜひ、ひとつひとつの水槽をゆっくり・じっくり見て、発見してみてくださいね。

太平洋

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