2019年06月24日
トリーター:加登岡

バンザーイ

梅雨入りしてジメジメした日が多くなりましたね。
でもこの梅雨が明ければ暑い夏になります。

バンドウイルカの「ミュー」は今年の夏、昨年よりもパワーアップしてショーに臨みます。
夏になると、イルカたちが水しぶきを上げるジャンプをトリーターがよく出すようになります。
しかし、「ミュー」はそのジャンプができないため、昨年は他のイルカたちが水しぶきを上げてショーを盛りあげているのを 横目で眺めているだけでした。
色々なことをやっても、どうしてもド派手なジャンプの方が目立ってしまうのです。
今年の夏は「ミュー」も注目してもらえるように、このジャンプを練習してきました。
そのジャンプが「バンザイ中央」。“えのすい”ではそう呼んでいます。
「中央」と名がつくように「左右」もあります。
トリーターがしゃがんで右側にバンザイをするようにジャンプをする合図を出すと、イルカが右側に飛んでくれます。
逆に左側にトリーターが飛ぶと、イルカが左側に飛んでくれます。
そして、トリーターがしゃがんでそのまま真上にジャンプをした場合は、イルカがトリーターと対面したまま、ジャンプして、腹打ちで着水します。
この時に大量の水しぶきが上がるのです。

トレーニングを始めたうちは腹打ちにならずに、綺麗に頭から入水していました。
高飛び込みの選手のように、頭から入水してしまうと、水しぶきが上がりません。
いかに腹打ちにさせるかがポイントでした。
トレーニングの回数を重ね、少しずつ理想の形に近づけていき、そして、何とか夏前に完成しました。
「ミュー」は身体が大きいので、ジャンプが低くても水しぶきがあがります。
今年の夏はぜひ「ミュー」に注目してください。

イルカショースタジアム

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