日々カワウソと接している中で、こどもたち(カシワ・オモチ・サクラ)や両親(ミサキ・ヨモギ)に遊び道具としていろいろな物を与えています。
父親のヨモギに遊び道具を渡し、それで遊ぶのか?と一瞬思って静観していると、その渡した遊び道具を近くにいるこどもに渡して遊ばせようとします。そのようすは、人間の父親たちと変わり無く、こどもを遊ばせようとする父親の愛情がたっぷり注がれている瞬間であります。
また、母親のミサキに遊び道具を渡すと、こどもと一緒になって本気で遊び、時にはこどもと遊び道具の取り合いや、こどもが遊び道具から離れてもミサキの方はこども以上に執着して遊んでいることもしばしばあります。
近頃のこどもたちのお気に入りの遊び道具は、噛み応え?歯触り?の良いものがよいようです。確か当館にやって来た1歳のミサキも、やたらと噛み応えのある遊び道具に執着していたのを思い出しました。
こどもたちはまだ1歳にはなっていませんが、歯と顎の力を駆使してトリーターが持っているゴム製の遊び道具に食らい付き、歯と顎の力だけで全体重を支えたり、また硬い水道の蛇口や知恵の輪(金属製)を咥えプールで泳いだり、陸上では兄妹で取り合いをしたりしながら遊んでいる姿を見ていると、やはり人間のこどもと一緒で、他人の遊んでいるものが欲しくなって結局取り合いになり、喧嘩に発展することはよくある話です。
カワウソたちが飽きないように一日の中でも遊び道具をローテーションしています。
ごくごく稀にヨモギも遊び道具を使用することがあります。気分によるところ大きいようですが・・・。
以前、その遊んでいる姿をこっそり見ていると、そこには父親では無く、カワウソらしい無邪気に遊んでいるヨモギの姿がありました。
みなさん、展示舎内プールや陸上に落ちている蛇口やパイプ、知恵の輪などは私たちトリーターがカワウソたちに与えている遊び道具ですのでどうぞご安心ください。カワウソがどこからか?壊したりして持って来てしまったわけではございません。
何しろカワウソたちの遊んでいる姿が、間違い無くいちばんかわいいのでまだ一度もご覧になっていない方は、ぜひ一度水族館にお越しください。きっとコツメカワウソたちの虜になると思います。