2019年08月25日
トリーター:笠川

何、食べた?

ミズクラゲミズクラゲ

つい先日まで、胃腸炎で苦しんでいました。
ということで、胃について書きます。

私が担当しているクラゲの胃はどこにあるかというと、傘の上のほうにあります。
しかも、ほとんどのクラゲは、傘が透明や半透明であるため、胃がスケスケの丸見えです。
つまり、何を食べたかが一目瞭然なのです。

狙い目は、開館してすぐが、見るチャンスです。
朝、いろいろな餌をあげることが多いので、午前中ならまだ胃の中にごはんが残っている可能性が高いです。
ほとんどのクラゲには、アルテミア(ブラインシュリンプ)という動物プランクトンを与えています。
アルテミアはオレンジ色をしているので、食べたクラゲの胃はオレンジ色になります。
わかりやすいクラゲが、ミズクラゲです。
ミズクラゲの傘の上の四つ葉のクローバーのように見える箇所の内側が胃なので、オレンジ色のクローバーになります。
つまり、白っぽいままの状態であれば、ごはんを食べていない。
オレンジ色の状態であれば、ごはんを食べたということです。
わかりやすいですね。

その他だと、ハブクラゲには、生シラスをあげているので、四角い傘の上にまるまるシラスがいます。
食べられたシラスと目が合うかもしれません。


ハブクラゲ

ハナガサクラゲには、殻をむいたアマエビをカットしたものをあげています。
白い大きな塊のように見えます。


ハナガサクラゲ

また、シーネットルなど、触手の長いクラゲたちの胃を見てみると、白い小さな破片や透明な寒天のようなものが見えるかもしれません。
白い破片の正体は、カキのミンチの破片です。こんなものもあげているのです。
透明な寒天のようなものは、ミズクラゲを刻んだものになります。
結構、クラゲを食べるクラゲ、多いです。

クラゲは、魚のようにごはんを食べには来ないので、このように胃の中にちゃんと入っているかで餌食いを見ます。
スケスケのおかげで、非常にわかりやすいです。

クラゲファンタジーホール

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