今月ご紹介するのは、収穫の最盛期を迎えているワカメ(Undaria pinnatifida)です。
ワカメはお味噌汁やお吸い物、スープの具材として、最も有名で最も親しまれている海藻といえるのではないでしょうか。
北海道から九州まで、日本各地沿岸の浅い海中で生育します。
晩秋に種付けして、冬の間海で生育させたものを、早春に収穫する養殖業が盛んにおこなわれています。
相模湾では、収穫したワカメを海岸で湯通ししてから、一枚一枚丁寧に干して、寒風にさらしてしっかり乾燥させたものを、保存用として出荷しています。
ワカメは茶色い褐藻類で、お湯に通すとさっと鮮やかな緑色に変ります。
今の時期ならではの生ワカメは、海のミネラルたっぷり。
色の変化のおもしろさや、潮の風味を楽しめるしゃぶしゃぶがおすすめです。
ねばねば好きの方はメカブも併せてお楽しみください。
水族館で海藻を生育することはなかなか難しいのですが、ワカメは比較的毎冬順調です。
岩礁水槽では、冬から春にかけていつの間にか岩から生えてきてくれます。
5月ころ終わりを迎えるワカメは、メカブから大量の遊走子を放出します。
水槽の岩に付着して休眠していたものが、季節を感じて目覚めてくれるようなのです。
この季節ならではの海藻ワカメ
岩礁水槽でご覧ください。