2020年12月08日
トリーター:白形

便検査

イルカたちの健康診断のひとつに便検査があります。
採便は、肛門にチューブを30cm入れたり、10cmほどの長い綿棒をいれて行います。


イルカの便は私たちとは違い、緑色で水っぽいのが特徴です。
体調不良になると黄色になったり、粘性が変化したりするので、いつもと同じ状態かどうか見た目をチェックすることも重要です。


採取した便は、染色して顕微鏡で異常がないか確認をし、ときには細菌培養をします。

これはグラム染色をし、顕微鏡の倍率を1000倍にして観察した便です。

小さくてさまざまな形のつぶつぶしたものが見えますが、これらが便に含まれる菌です。


魚を食べて数時間後の便には、魚の破片が見られることもあります。


消化管の状態が悪いと便の中に白血球が出てくることもあります。


こんな風にいち早く体調不良をみつけられるように、日々いろいろな検査を活用しています。

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