
イルカたちの健康診断のひとつに便検査があります。
採便は、肛門にチューブを30cm入れたり、10cmほどの長い綿棒をいれて行います。
イルカの便は私たちとは違い、緑色で水っぽいのが特徴です。
体調不良になると黄色になったり、粘性が変化したりするので、いつもと同じ状態かどうか見た目をチェックすることも重要です。
採取した便は、染色して顕微鏡で異常がないか確認をし、ときには細菌培養をします。
これはグラム染色をし、顕微鏡の倍率を1000倍にして観察した便です。
小さくてさまざまな形のつぶつぶしたものが見えますが、これらが便に含まれる菌です。
魚を食べて数時間後の便には、魚の破片が見られることもあります。
消化管の状態が悪いと便の中に白血球が出てくることもあります。
こんな風にいち早く体調不良をみつけられるように、日々いろいろな検査を活用しています。