2021年07月27日
トリーター:黒川

魚の治療

みなさんこんにちは。
きょうは魚の病気について書こうと思います。
水族館で暮らしている魚たちも、体調を崩して病気になることがあります。

いつもとようすが違うなと思った魚たちは、体の中で細菌が増えていたり、体表に寄生虫がくっついていたりするので、私たちが何の病気にかかっているのか、病気になってしまった原因は何なのか突き止めて、その時に合った治療を行います。


顕微鏡で魚の体表の粘液を観察

病気の魚をバックヤードの水槽に移した後、水量によって薬の量を計算して投薬したり、体に傷ができてしまった魚には、傷口に筆を使って薬を塗ってあげたり、食欲のある魚には餌に薬を混ぜて与えるもあります。
食欲がなくても、栄養を取って体力をつける必要がある場合は、チューブを使って強制的に給餌を行うこともあります。
治療がうまくいってまた元気な姿を見られた時は、ホッと一安心です。
しかし! 治療についていろいろ書きましたが、体調が悪くなる前に、日々生物を観察して、ストレスを掛けない丁寧な飼育を心掛け、常に健康な状態を維持してあげる事が一番ですね。
生き物をしっかり見る事を学びました。

私は最近、「水族館の飼育員とは、自分は大変な職業を選んだなぁ」と思い知らされる事がとても多いです。
生物はピンチをチャンスに変えて進化してきました。
私も、飼育員の進化の糸口を見つけられるよう、頑張ります。

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