本日、ご来場中のお客さまから「カブトアヤボラ」の展示場所のお問い合わせがありました。
本種は100~400mの深い海にすむ 10cmほどの巻貝です。肉食性のためか、カニやエビを獲るためのカゴに仕掛けられた魚肉に誘われて、混獲されたものを漁師さんなどからいただいて展示しています。ちなみに名前の最後に「ボラ」と付くのは、ホラガイ(法螺貝)の仲間という意味で、当館には他にも「ボウシュウボラ」や「カコボラ」がいます。
さて、案内に向かいますと、ご質問されていたのは小さなお子さまでした。
「深海Ⅰ」の水槽にいたものはどこに行ったのですか?とのことでした。
現在は「太平洋(冷たい海)」にて展示しているので、そこに案内させていただきました。
(ちなみに水温は6.5℃です。)
それだけの出来事なのですが、小さなお子さまが目立たない生き物に興味を持たれていたのが、私にはとても印象的でした。
「どうか見える場所を這っていてくれ・・。」と願いながら向かったのですが、残念ながら後ろの壁に貼り付き、休んでいる貝殻の姿しか確認できませんでした。
将来の貝学者のきっかけが薄れてしまったら・・。
やはり水族館ですから、生きている貝の顔くらいは見られるようにしたいです!