2022年04月09日
トリーター:笠川

一歩一歩、でも目標は高く

4月は始まりの月です。
不安と期待を持ちながら、目標を立てる人が多いかと思います。
簡単に数値で表せないものや人や生き物に対しての成果を求める目標はなかなか時間もかかり、くじけそうになるものです。
ただ焦ってはいけません。一歩一歩頑張るしかありません。
簡単な目標はすぐ達成でき、それはそれでいいのですが、ゴールが早すぎるとそこに至るまでの経験は少ないかもしれません。
高い目標を苦労して乗り越えた先には、たくさんの道が広がり、またその道中で得た経験やヒントは他のことにも応用がきくようになり、別の成果を生み出すことにつながることがあるように思います。

つまり、回り道は無駄にならないということです。
生き物相手だと、すんなりいくほうが稀だと思います。
いつもあーだこーだと四苦八苦の毎日です。
自分の担当でいうと、クラゲは自家繁殖が展示継続の大きな鍵にもなるので、コツコツ頑張るしかありません。
種類にもよりますが、ミリ単位のものを展示サイズに成長させるには少なくとも 3~4か月はかかります。
現在、クラゲファンタジーホールの正面奥、パシフィックシーネットルはすべて“えのすい”生まれです。
始まりは無数のエフィラをポリプから遊離させ、そこから地道に育てます。 30個体に 1個体育てばいいほうです。
課題はまだまだありますが、みなさんがわぁーと思ってくれるボリュームには近づいているかと思います。

あとは、リゾストマ·パルモとコティロリーザ·ツベルクラータの混泳展示。
なんとか半年展示継続ができ、今も展示中です。2種とも一筋縄ではいかないので、どうしても自転車操業ではありますが、より良い展示を目指して頑張ります。
少しでも何かをみなさんに伝えられるように、一歩一歩ですが、目標は高く、今年度も精進します。
頑張り過ぎて疲れてしまったり、または頑張るエネルギーチャージをするために、ぜひ、“えのすい”に遊びにいらしてください。

クラゲファンタジーホール

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