2022年09月07日
トリーター:笠川

あなたの好きに見てください

魚名版(名前の表記された解説板)のデザインが少し違うクラゲがクラゲサイエンスで紹介されているので、探してみてください。

「江島縁起」の伝説がある江の島~湘南エリアでは、現在、日本の妖怪文化に大きな影響を与えた漫画家・水木しげるさんの生誕100周年コラボイベントがいろいろとおこなわれています。
“えのすい”館内でも実施され、9月のテーマ水槽では、水木しげるさんの描く妖怪にちなんだ、縁起の良い生き物たちが紹介されています。妖怪、オバケ、幽霊などとくると、クラゲがイメージにあったりします。そんなクラゲをクラゲサイエンスでご紹介しています。
ユウレイクラゲのなかま、3種です。
ユウレイクラゲ、キタユウレイクラゲ、そしてヒトダマクラゲです。
このヒトダマクラゲ、実は違う名前の表記でたびたび登場しています。名前からくるイメージとは大きなものですよね。ただ、いろいろな見方をしてもらいたいという思いもあり、学名、英名、和名で紹介していました。
学名は、Cyanea lamarckii(シアネア·ラマルキー)。昨年、あじさいの時期に、藍色の花型の傘がアジサイみたいだなと感じ、学名表記でご紹介しました。普段は、英名のブルーファイヤージェリーです。この名で聞くと、まさに海の中で見られる青い炎。そして、和名が、ヒトダマクラゲ。青白くたなびく火の玉です。他の園館では、ブルージェリーやアオクラゲなんて名前で紹介されていることもあります。私は普段、ラマルキーやラマちゃんと呼んでいます。私の好きなクラゲのひとつでもあるので、どうにかみなさんにいろいろな見方で触れてもらい、知ってもらえたらと試行錯誤しています。

なんともいえない色合いに、たなびくたくさんの触手、口腕が層になっているので、うまく形がつかめない、まさにブルーファイヤー、そしてヒトダマなクラゲです。

残暑厳しい9月、ぜひ、涼やかなクラゲで癒やされてください。ユウレイクラゲのなかまが3種並んで見られることもあまりないので、ぜひ、ご覧ください。白い火の玉、オレンジ色の火の玉、青い火の玉、3連発です。

クラゲサイエンス

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