2022年09月11日
トリーター:渡部

隠れ名人メジロダコ

みなさんこんにちは。渡部です。
今回は、隠れ名人のお話をしようと思います。
まずは、こちらの水槽をご覧ください。

悠々と泳ぐアオヤガラたち悠々と泳ぐアオヤガラたち

ウツボがたくさん休んでいるとなりの水槽に比べてシンプルですが、4匹のアオヤガラが悠々と泳いでいます。
魚名版には 2種類の生き物の名前が書かれています。「アオヤガラ」と「メジロダコの一種(今回の日誌ではメジロダコとして紹介します)」です。しかし、上を見たり、岩の隙間を見たり、砂をじっと見てみたりと頑張って探してみますが、どう探してもメジロダコは見当たりません。お客さまやスタッフからも、「タコはどこにいますか?」と頻繁に聞かれます。しかし、実はある時間になると比較的簡単に見る事ができます。

それは…ごはんの時間です! 棒の先にバナメイエビと呼ばれるエビを付けて、しばらく待っていると、どこからともなくメジロダコが現れます。
なんだ! 意外と単純! と思った方も多いと思いますが、隠れ場所が限られている水槽です。一体どこから出てくるのか気になりませんか?
実は、私も気になっていましたので、調べてみることにしました。
今回は、杉村トリーターに給餌をお願いし、メジロダコが出てくるようすを観察しました。
メジロダコは、貝殻や木の実の殻を器用に使って身を隠すことが知られています。そこで、隠れやすそうな岩や貝が積み上げられている場所に餌を近づけてみますが…
あれ、出て来ない!? 今日はごはんの気分じゃないのかな?

エビの切り身をつけた棒を岩に近づけているようすエビの切り身をつけた棒を岩に近づけているようす

と思っていたら、視界の左上に何かがひらりと通ったのを感じました。
そんなはずは…と思っていましたが、間違いありません。
メジロタコです! 水槽左上のわずかな隙間から現われたようでした。
まさに隠れ名人。お見事です!

左上から颯爽と現れたメジロダコ左上から颯爽と現れたメジロダコ

もし棒にエビが引っ掛かっている所を見かけたら、少し立ち止まって見てみてください。
隠れ名人メジロダコに会えるかもしれません!

隠れ名人メジロダコ隠れ名人メジロダコ

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