みなさま、本年度も“えのすい”をよろしくお願いいたします。
受験生のみなさまも、お正月の三が日はゆっくりと休まれているのではないでしょうか。
“えのすい”では昨年、合格祈願水槽を設置しました。
タコの英名「オクトパス」と「置くとパス」をかけておりましたが、今年は個人的な合格祈願のお話を一つ。
かねてより大きなアオヤガラと一緒にイイダコを相模湾ゾーン 沿岸水槽で展示していました。
イイダコは岸近くの砂地に生息する小型のタコで、左右の目の下あたりの腕の間にある膜に大きな丸い紋があるのが特徴です。
テンヤと呼ばれるタコ釣り専用の仕掛けで釣り上げますが、餌はラッキョウを用います。ただ、白いものに抱きつく性質を利用したもので、白い瀬戸物を用いることもあります。体に対して大粒の卵を持つため、その卵が白米に見えるところから「飯蛸(イイダコ)」と名付けられました。
小さいながらも体色を変化させたり、仲間同士でちょっかいを出し合ってみたりと、大きなタコより動きがあるので見ていて面白いタコです。
二枚貝や巻貝の殻を巣として用い、卵を守る姿も観察できます。
そしてこの度、正月早々 子どもが生まれました。朝 館内見回りの際に、壁面にちょんちょんと子ダコが張り付いていました。
腕を縮めてくっついていると直径 1cmないくらい。
ほとんど動きませんから気にして見ていないと見逃してしまうことでしょう。
照明を点灯してすぐはちらほら見えていたのですが、しばらくするとかなり数が減っていました。恐らく岩の隙間や砂の上に移動したのでしょう(砂の上に居たらまず見つけられません)。
受験生のみなさま、ぜひこの「置くとパス」の「良い多幸」の子どもを見つけてみてください。
この並びの水槽には「ウッカリカサゴ」もおります。「受かりカサゴ」ということでいかがでしょう。うっかりミスを見逃さぬよう、答えの見直しは「シッカリ」お願いします。
また、現在ハダカカメガイ(クリオネ)とともに「ダルマハダカカメガイ」も展示中です。達磨に願掛けの際にはぜひ。