2023年01月09日
トリーター:加登岡

徐々におとなに

きょうは成人の日です。新成人のみなさまおめでとうございます。
昔懐かしい友人に会って、思い出話に花を咲かせるのではないでしょうか?
私の成人式は・・・遥か彼方の記憶です。みんな元気かな?

成人の日では袴や振袖で着飾った新成人で街は彩られますが、魚たちの世界でも、幼魚から成魚になることで見た目の変化が見られる種類もいます。
代表的なものだと、タテジマキンチャクダイ。
幼魚の頃は青地に白のウズマキ模様をしていますが、成長につれて、黄色のラインが入り、きれいな色へと変化します。

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また、一方で模様が無くなって地味になる場合もあります。
例えば、イヌザメ。
生まれたころは、白と黒の縞々模様ですが、成長とともにこの柄は消えて、灰色一色に変化していきます。

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また、行動が変化する場合もあります。現在、太平洋 サメ水槽にいるトラフザメのオスは少しずつ成熟しています。
成熟するということは繁殖ができるということになります。このトラフザメのオスは、一昨年からメスに求愛行動をしています。
サメの繁殖はオスがメスに咬みついて、体を固定して、生殖器をメスに挿入します。オスのトラフザメは一生懸命にメスを追いかけ、そして、尾びれの先端にガブッと咬みつきます。そして、そのままの状態で止まります・・・。
メスは発情すると、お腹を上にしてゴロっと転がり、じっと動かなくなります。オスは胸びれに咬みついて、体を固定するのですが、当館のオスはひたすら尾びれの先端だけを咬んでいます・・・
そう、まだうまく交尾ができていないのです。少しずつおとなの行動をするようになってきましたが、昨年もうまくいきませんでした。少しずつ、繁殖行動がうまくなってくれればいいなと担当者は願っています。

人間も魚も日々成長し、おとなの階段を登っていきます。みなさんも、ぜひ“えのすい”の生き物の成長を一緒に見守ってください。

太平洋

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