ウミガメのお世話のなかで私が一番苦手・・・ というか、嫌いな作業があります。
それは、ウミガメのプール掃除。
ウミガメのプールはとても日当たりがよい、ウミガメにとっては最高の環境なのですが、人間にとっては最悪のコケパラダイス。朝にコケを落としても夕方には生えてくる、そんな環境なのです。
柄をとっても長くしたデッキブラシで足の届かないプール底や壁をこするんですが、重いうえに力が入れにくいのでまぁーーーーーーー肩は凝るわ、腕は張るわ、足はむくむわ、コケで滑るわで、ほんとにしんどい。
汗もかくし、、、誰か代わってください。しかも広いから1時間かけてやっても全然きれいになりません。ひーん。やりがいが欲しい。
食べ過ぎたあととか、前日休みで動かなかったときとかはダイエットじゃ!!!と気持ちを奮い立たせてやっていますが、それでもやらないで済むのなら避けたい作業 No.1です。
そんな作業の唯一の癒しがウミガメたち。
掃除をしていると寄ってくるのです。なぜだと思います?
突然ですがここで少しお勉強を。
ウミガメの甲羅は、肋骨が脊椎骨にくっついて板のようになり、その上をケラチンの発達した鱗板(りんばん)が覆っています。
そのため、甲羅そのものに感覚はないのですが、甲羅の真下に骨があるので甲羅に触れると感覚が伝わるようです。
さて、話を戻しまして。
野性のウミガメは甲羅にコケがつくと岩肌などにこすりつけて落とすそうです。きっと気持ちいいのでしょうね。
だけど令和を生きる“えのすい”のウミガメたちはそんな面倒くさいことはいたしません。自動で気持ちよくなる術を覚えたのです。
その方法は、「人間」がときどき手に持っている長いやつの近くに行くだけ。するとなんと勝手にコケが落ちるのです!
そう、それがデッキブラシ。
と、いうわけで、掃除をしていると寄ってくる理由は、コケを落としてもらうためなんです。笑
そのようすがこちら↓
掃除をしていると
さっそくアオウミガメの「クロ」が来たので
甲羅をごしごし
このようにまんまとウミガメたちのいいように使われているのですが(笑)、それでもしんどい作業の中、こんな風に来られたらついついこすっちゃいます。
そして、どうやら甲羅だけでなく、頭をこしょこしょされるのも気持ちいいようです。
こちらは「レッド」。
ごはんもデッキブラシもないのにやってきました。
ずっと離れないので、「なになにどうしたのー、よしよし」と頭をこしょこしょすると、、、
この顔!!!
こんな顔されちゃぁたまらんですよ。やめるとこの顔でずっと待ってるんです。
なんだ、きみたちは犬か猫なのか。
ウミガメにこんな一面があるとは1年前まで知らなかったので、かわいくってしゃーないです。初めて会ってからしばらくはプールに入るともれなく噛みにきていたのですが、いまや体を預けてお掃除のおねだりまで。
でもですね、状況に応じた距離感ってとっても大事で、このあいだ「かめらいふ」の公開練習のときには、早くごはんよこせ!!と見事に胴長をがぶりと噛まれてしまいました。
ケガをしなかったから良かったものの・・・ 冷や汗ものです。ウミカメたちとの関係もまだまだですね。
こんな感じでかわいい一面もちょっと怖い一面もお世話をしながら学んでいます。
“えのすい”のウミガメたちは「ティダ」「ウチワ」を除き、みんなわたしよりも“えのすい”歴の長い先輩です。
これからもご指導ご鞭撻のほどお願いいたします、ウミガメぱいせん!!