だいぶ暖かく、そして陽射しも強くなってきました。晴れた日は磯観察にもってこいの陽気がだいぶ増えてきましたね。
磯はハゼやギンポ、カニやアメフラシなどの多種多様な生き物たちが棲み所としています。
なかでも観察しやすい生き物にヤドカリがいます。ヤドカリは甲殻類といってエビやカニの仲間で、特徴として一部を除いたほとんどが貝殻を背負っています。見つけやすく、動きもあり観察するにはうってつけの生物です。
このヤドカリ、実に多種多様なんですが、きょうはそんなヤドカリたちのなかでもよく目にする2種の見分け方をご紹介します。
今回見分ける2種は「ホンヤドカリ」と「イソヨコバサミ」という種です。
両種とも生息域が重なっていて、一見するとどちらがどちらだかよくわかりません。
というか「ヤドカリ」というだけで見分けもしないで終わってしまいますが、とあるポイントで見分けられます。
それは脚の“おしゃれポイント”が違うんです。
ホンヤドカリは脚先が白く、イソヨコバサミは黄色い2本の縞模様が入っています。模様と覚えるより短い白ソックスを履いているのがホンヤドカリ、おしゃれ黄色ソックスを履いているのがイソヨコバサミと覚えれば、ばっちりです。
その他にもホンヤドカリは右の鋏が大きいのに対し、イソヨコバサミの鋏は左右対称という違いもあるんですが、小さいので確認しようとすると貝殻に引っ込んでしまうので確認が難しいんです。
両種とも似たような体色をしているので、見分けるには脚先(のソックスの)色を見てみてください。
これからの磯観察シーズン、ヤドカリたちの脚先のおしゃれに注目です。