太平洋 トロピカル水槽の朝は、いろいろな状態の魚がいます。
まだ寝ている魚。
すでに働いている魚。
やるきまんまんな魚。
これから始まる一日に、それぞれそなえています。
おや。
何匹かで群れているハタタテダイと、一匹でいるハタタテダイがいました。
ハタタテダイも、まだ寝ぼけているのがいるのかな?
いえいえ。
そうではありません。
群れているのは、名前の通りムレハタタテダイ。
単独でいるのは、ハタタテダイ。
見た目はそっくりですが、違う種類なのです。
では、どこが違うのか見ていきましょう。
かなり微妙な差なので、よーく見てみてくださいね。
まずはこちらの写真で、どこが違うのか探してみてください(ムレハタタテダイの、旗のような長い背びれが二つに分かれているのは個体差です…!)
一つ目:口がとがっているかどうか。
よく見ると、ハタタテダイはムレハタタテダイに比べるとにゅっと長いです。
ムレハタタテダイが中層で群れをなしてプランクトンなどを食べるのに対し、ハタタテダイは単独で底の岩などをつつくのに適した口をしています。
二つ目:下あごが大きく湾曲しているか、すらっとしているか。
ハタタテダイがすらっとしている、といわれてもぴんと来ませんが、見比べてみると、ムレハタタテダイの下あごがずんぐりしています。
三つ目:しりびれの模様。
しりびれの、三角下部の白い所が広いのがハタタテダイ、三角の頂点で上部の黒と下部の白がきっぱり分かれているのがムレハタタテダイです。
どうですか?
何度も何度も確認しないと、なかなか見分けがつかないものです。
一度見分けがつくようになると、不思議とぱっと見ただけでわかってしまうのです。
見た目だけでなく、行動も違うので良く見てみると面白いですよ。
お魚玄人に、一歩近付いて見ませんか?