2024年05月08日
トリーター:長野

子ども、成長記録 Part1

こんにちは!
少しずつ夏日が増え、夏が近づいているのがうれしくて仕方のない長野です!

早速、今月のショータイム!
「春の大型連休の過ごし方」
春の大型連休が終わりました。
みなさんはどんな休みを過ごしましたか?

ちなみに私は、、
掃除! 掃除! 少し遊んで、掃除!!!
家のあらゆるところを掃除していました(笑)。

そして、愛犬とも遊んで充実した休日を過ごしていました(笑)。
みなさんもこんなことしてました! などありましたら、長野にこっそり教えてください!

では、本題に移ります!
今回は「子ども、成長記録Part1」です。
ここでいう子どもとは、4月 19日に誕生したゴマフアザラシのこと。
元気にプールを泳いだり、母親の母乳を飲む姿をたくさんの方々に見ていただき、すでに“えのすい”で人気者になっています。(トリーターの中でも人気者です。笑)

生後 3日生後 3日

今は元気な姿を安心して見ることができていますが、これまでに私自身さまざまな苦労がありました。
ここから長々と真面目な話をします(笑)。
みなさんもご存知かと思いますが、新江ノ島水族館では初めてのアザラシの赤ちゃん。
私は数年前から母親の「ココ」を担当しており、日頃から健康管理やさまざまな種目を練習してきました。
そのような中で昨年の春に「オガ」と「ココ」が交尾をし、夏に胎児を確認しました。
胎児を超音波検査で確認したときは、とてもうれしく思うと同時に言葉では表せない不安に駆られたのを今でも覚えています。
「ココ」は今回が初めての妊娠。ということは出産経験もありません。そしてだめ押しで私自身アザラシの繁殖に携わることが初めてでした。(一番プレッシャーだったのがえのすい初ということかもしれません。笑)なにもかもが初めてだったので一から準備が始まりました。
まず始めたことが、母親の健康管理です。
特に採血と超音波検査に力をいれて取り組みました。
最初は採血や超音波検査も月に 1回できるかどうかというところからスタートしましたがなんとか出産前には週に 2回も採血と超音波検査を行えることができました。これにより、動物の状態を観察するだけでなく、体内から母体の健康管理をすることができ、「ココ」をしっかりとサポートできたと思います。すべては「ココ」が協力してくれたおかげです。
そして健康管理を進めていきながら行ったことが、情報収集です。
先ほども言ったように私自身初めての繁殖経験。とにかくアザラシの繁殖に関する情報を集めることに尽力を尽くしました。
自らの休みを利用してアザラシ繁殖経験のある水族館に行ったり、飼育員さんと電話をしてたくさんの情報をいただきました。無事に子どもが成長できているのも情報を提供していただいた方々あってのことです。この場を借りて感謝申し上げます。ありがとうございました。

このような日々を過ごしていたらあっという間に 4月となりました。
休みで家にいる時も、赤ちゃんが生まれていないか心配で仕方ありませんでした。
幸いにも 4月19日、私が出勤している日に誕生しました。
誕生後、子どもが元気に動く姿を見て感動しましたが、一番感動し嬉しかったことが「ココ」が子どもに母乳を与えている瞬間を見たときです。正直感動して泣きました(笑)。
そして、1年間の準備が報われた瞬間でした。
誕生したときの体重が 7.52kg。そして現在は 27.62kg( 5月 8日測定)。
約 4倍も大きくなりました。
体重だけでなく、身体も大きくなりました。

今は安心して「ココ」の育児を見ていられますが、誕生当時は心配ごとの毎日でした。
本当に「ココ」には感謝の気持ちでいっぱいです。

まもなく、誕生後 20日が経ちます。
ゴマフアザラシは約 20日間で離乳(子どもが母親の母乳を飲まなくなること)し、白い毛が抜けて親と同じようにゴマ模様に変わっていきます。
最近は少しずつ毛が抜けて、ちらほらゴマ模様が見えてきました。

そして、次は魚を食べる練習。まだまだ成長していく子どもにさまざまなことを教えてもらいながら私自身、飼育員として成長できるよう、ともに切磋琢磨してきます!

来月も子どもが成長した姿を紹介します!!
お楽しみに!!

ペンギン・アザラシ

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