2024年05月22日
トリーター:矢作

“えのすい”のレジェンドナイト~海獣類・獣医編~

愛玩動物看護師の矢作です。
5月 11日(土)の閉館後、新江ノ島水族館20周年記念イベントの一つの、“えのすい”のレジェンドナイト~海獣類・獣医編~が行われました。

館長ツアー・海獣類レジェンドツアー・獣医レジェンドツアーの 3種類のレジェンドツアーが開催され、その後、各担当者より館長・海獣類・獣医のお話をさせていただきました。今回は白形獣医師と私が担当した、ツアーとお話のようすを少しだけご紹介します。

参加者のみなさまには、閉館後の水族館の前に集まっていただきました。小さなお子さまから大人まで、多くの方々にご参加いただきました。時間になったら、それぞれの担当者で準備した特別なツアーに出発です。

獣医レジェンドツアーでは、みなさまをバックヤードにある獣医検査室にご案内しました。私たちが普段、検査や治療に使っている道具や薬など実物をお見せしながらどのように動物たちのケアを行っているかお話ししました。

また、閉館後のイルカショースタジアムでは、動物たちの検査に欠かせない検査機器を実際に稼働させ、検査のようすを再現しました。

こちらは内視鏡検査機器です。最近はイルカやペンギン、ウミガメなどの検査で実際に大活躍しているのですが、今回は白形獣医師と一緒に、胃袋の中にある異物を探す体験をしていただきました。モニターを見ながら、内視鏡の操作部を器用に操ることができると、異物を発見することができます。

続いては、超音波検査機器です。当館では現在、2種類の超音波機器を使って、多くの動物たちの検査にあたっています。今回は、海獣類の餌として使っている「サバ」と「ホッケ」を準備し、実際にプローブをあてる体験をしていただきました。その名の通り、超音波を使って検査する機械なので、水中での検査は比較的容易にできますが、水から出した状態にすると超音波が通りにくく、体の中のようすを描出するのがやや難しく、その場合はエコーゼリーという特殊なゼリーを使って検査することで、観察することができるようになります。

相模湾大水槽の前では、イベントにご参加いただいたすべてのみなさまに、普段私たちがどのような仕事をしているのか、水族館の獣医師・愛玩動物看護師になるまでの経緯、えのすいの動物の最新トピックなどをお話しさせていただきました。あっという間の時間でしたが、普段あまりお客さまの前で行われることのない動物たちの健康管理について少しでも理解を深めていただく機会になったら嬉しいです。

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