愛玩動物看護師の矢作です。
前回に引き続き、きょうもみなさんに赤ちゃんの近況をお伝えします。
6月16日に誕生したのは、ミナミアメリカオットセイの男の子の赤ちゃんです。
ミナミアメリカオットセイは、春から初夏にかけて繁殖シーズンを迎えます。
私たちは、約1年前、母親「アポロ」と父親「ムサシ」の交尾を確認しました。
そして昨年11月上旬、腹部超音波検査にて初めて胎児を確認し、「アポロ」が妊娠していることが分かりました。また、11月下旬には、心拍も確認することができ、元気に成長していることも分かりました。
年が明けて、3月の中旬頃には、胎動が確認され、「アポロ」のお腹をじっと見たり、手で触れてみたり。元気な赤ちゃんに会えるのを、スタッフ一同心待ちにしていました。
6月16日早朝、赤ちゃんの第一発見者はその日の当直者でした。いつもと変わらず館内の生き物たちの見回りをしていると、バックヤードの獣舎から聞き慣れない声が聞こえたそうです。近づいて確認すると、「アポロ」の傍に赤ちゃんが無事に産まれていました。
前日まで、「アポロ」には出産兆候がなく、突然の出産に私たちは大変驚かされました。
赤ちゃんの産まれた時の体長は約56cm、体重は約4.48kg。
生後38日目となるきょうの体重は約9.2kg。
「アポロ」の母乳を飲みながら、毎日すくすく成長しています。
健康管理のために毎朝行なっている体重測定では、体重計の上に自ら乗ったり、「アポロ」のそばから離れてダッシュしたり、最近ではさまざまな物に興味を示し、やんちゃで怖いもの知らずな一面も見られます。
普段はバックヤードで生活していますが、「アポロ」と一緒にお散歩タイム(不定期開催)に登場します。みなさんもタイミングが合えば「アポロ」親子に出会えるかもしれません。
館内では、ゴマフアザラシの赤ちゃん「ココア」とともに、「アポロ」の赤ちゃんの近況も紹介しています。2頭の成長をぜひあたたかく見守ってください。