2026年05月11日
トリーター:亀谷

おなかの中も春?

みなさん、こんにちは!
日差しの強い日が少しずつ増えてきて、ウミガメの浜辺に出るたびに「今年も夏が近づいてきたなあ」と感じます。海からの風は気持ちがよいのですが、油断しているとあっという間に日焼けしてしまいます。みなさまもご来場の際は、水分補給を忘れずにお過ごしくださいね。

今回のトリーター日誌では、ウミガメのエコー検査について少しご紹介します。
エコー検査では、体の中のようすを超音波で確認します。健康状態の把握はもちろん、時期によっては卵胞という、卵になる前の袋のような構造の有無や大きさを見ることもあります(写真青矢印)。
人の検査と違って、ウミガメは大きな甲羅があり、体勢によって見えやすい場所が変わるので、思った通りにいかないこともしばしばです。それでもトリーターと一緒に落ち着いて体勢を整え、少しずつ検査を進めていきます。
普段、お腹の中のようすをエコーで調べる際は、後肢の付け根の前方にエコーを当てて調べます。

アクリル越しに姿を見るだけでは分からない、見えない変化をのぞける点がエコー検査のおもしろさでもあります。

ウミガメの繁殖時期はおおよそ 5月から 8月あたりです。モニターにきれいな丸い影が見えると、「夏が近づいてきたな」と感じます。ただ、何か特別な変化を見つけることだけではなく、その個体にとっていつも通りかどうかを知ることが検査をする上で重要だと思っています。食欲や泳ぎ方、呼吸のタイミング、陸場で休むようす。そんな日々の小さな積み重ねが、検査の見え方にもつながっていきます。検査の時間だけで体調を判断するのではなく、日々のようすと合わせて考えることがとても大切です。

展示エリアでのんびりしているウミガメたちを見ると、とても穏やかに見えますが、その裏側ではこうした健康チェックもおこなっています。次にえのすいへいらした際は、ぜひ甲羅の形や表情だけでなく、呼吸のしかたや動きにも注目してみてください。見えている姿の奥にある「見えない準備」を、少し感じていただけたらうれしいです。
また日々の中で見つけた小さな発見を、トリーター日誌でご紹介します!

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