2008年12月02日

長崎(7)絶好のクルージング日和です / 植田

  • 期間:2008年11月23日〜2008年12月5日
  • 場所:長崎
  • 目的:深海生物 調査採集
  • 担当:植田 ・ 伊藤


今回の採集航海も残すところあと2日となりました。
なんということでしょう、終盤になって、お天気を操る神様は微笑んでくれました。
きのうまでの海の荒れようがウソみたいに、どんどん凪いできました。
午前中はぽつぽつと漂っていた雲は、午後にはすっかり姿を隠し、これぞ快晴だといわんばかりの晴天になってくれました。
穏かな日差しは、海面までも和ましてくれたのでしょうか、波の高さ 1~ 1.5mといったところ、クラゲが漂えば目視で姿が確認できるほどに穏かになりました。
船も殆どゆれることがなく、気持ちよく進みます。

さて、本日は、奄美大島西方沖水深 1100mで先ず1回トロール採集をおこない、今度は帰路に着くべく、舳先を北に向け、途中でトロール採集を1回、水深 340m地点でおこないました。
採集物では1回目は殆どめぼしいものがなく、2回目は比較的浅い海底をゆっり曳いて採集したため、生きた状態の魚類やコシオリエビ類、単体サンゴなどが入手できました。

1100m地点でのトピックはといえば、この採集調査航海に参加している学生さんたちが、きのうより思い思いの絵や言葉を書き込んでカップヌードルの空容器をその海底に漬け込んだことでしょうか。
ほんの一瞬海底に到達したかと思われた直ぐ後底から引き上げられた容器を見ると、見事縮んでいるではありませんか。
この航海に参加した学生さんたちのまたとない記念カップのできあがりでした。

さてあしたは採集調査の最終日です。
あしたも凪が続きますようにと見事な上弦のお月様と宵の明星にお祈りをしつつ、おやすみなさい・・・ 。

引き上げられたCTDの枠には・・・引き上げられたCTDの枠には・・・

1100mで縮んだ思い出カップ1100mで縮んだ思い出カップ

巨大なシビレエイの仲間巨大なシビレエイの仲間

深海Ⅰ-JAMSTECとの共同研究-

浜で打ち上がっている野生動物をみつけたら

触ってもいいの?

どんな病気を持っているかわからないので、触らないようにしてください。

“えのすい”はなにをするの?

打ち上がった動物の種類や大きさ、性別などを調査しています。
さらに、種類によっては博物館や大学などと協力して、どんな病気を持っているのか、胃の中身を調べ何を食べていたのか、などの情報を集める研究をしています。

生きたまま打ち上がった生き物はどうなるの?

浜から沖の方へ戻したり、船で沖へ運んで放流するなど、自然にかえすことを第一優先にしています。

水族館で救護することはあるの?

どんな病気を持っているのかわからないので、隔離できる場所がある場合は救護することがあります。しかし、隔離する場所がない場合、さらに弱っていてそのまま野生にかえせないと判断した場合は、他の水族館や博物館と連携して救護することもあります。

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