みなさま、数日ぶりです。これを書いたのは 2週間前、つまりきのうまでつづってきた深海航海の前になります。
何といっても今回の乗船地は沖縄!沖縄と聞けばこれはもう、行くしかありません、というわけで、乗船日より 2日ほど早く現地入りして陸域の生物探しに行ってきました。
題して、「泥の海を訪ねて旅情編」です。
まずは何を置いてもマングローブです。
水族館で「カニの木登り」展示を立ち上げてからもう1年半が経ちます。展示をより自然に、より濃密なものにするために、現場の泥にまみれてきました。
もうすっかりおなじみとなった?「木登りカニ」こと「ヒルギハシリイワガニ」。見つけるコツがつかめたようで、これまでになく多くの数に出会えました。
マングローブ植物の裏へ裏へと移動していく性質は相変わらずで、出会った頃は近づくことさえ困難でしたが、今では動きを読んで何とかつかむこともできるようになりました。
「フタバカクガニ」は相変わらずマングローブ随一の俊足でしたが、こちらも 10匹に 1匹くらいは手にとって眺めることができました。
そんなカニたちと違って、のんびりしているのは「ツメナガヨコバサミ」。展示では樹木の水中部分でよく活動する名脇役のヤドカリです。
昨年の石垣島ではキバウミニナに多く入っていましたが、本島ではほとんどがマガキガイに入っており、いる場所によって宿貝の選び方に違いがあるようです。
展示には両方の貝殻を入れて、ヤドカリ自身に選ばせてみようと思います。
さて、きょうは移動日でしたのであすからが本番です。
さらに不思議な生物との出会いを期待しましょう。
浜で打ち上がっている野生動物をみつけたら
どんな病気を持っているかわからないので、触らないようにしてください。
打ち上がった動物の種類や大きさ、性別などを調査しています。
さらに、種類によっては博物館や大学などと協力して、どんな病気を持っているのか、胃の中身を調べ何を食べていたのか、などの情報を集める研究をしています。
浜から沖の方へ戻したり、船で沖へ運んで放流するなど、自然にかえすことを第一優先にしています。
どんな病気を持っているのかわからないので、隔離できる場所がある場合は救護することがあります。しかし、隔離する場所がない場合、さらに弱っていてそのまま野生にかえせないと判断した場合は、他の水族館や博物館と連携して救護することもあります。