採集の成果はまだまだ続きます。
落とし穴の中でひときわ活発に動き回っていたのは「オオハサミムシ」です。
本種はハサミムシの仲間で最も砂浜に適応しており、結構たくさん採集されました。
体の後端に備わったハサミは力が強く、これで獲物をはさんで捕らえ、食べてしまいます。
気が強く、私たち人間に対してもハサミをサソリのように振り上げて威嚇してくることがあります。
夜行性で、夏に砂浜に座って花火大会を見ていると、足に乗られてびっくりすることがあります。
今回 1個体だけ採れたのは「ヒョウタンゴミムシ」。
クワガタのような大きなアゴと、砂を掘るためのモグラのような脚が特徴的です。
普通に浜辺を歩いているだけでは一生出会えない昆虫かもしれませんが、よく、子ども用の昆虫図鑑に「クワガタのそっくりさん」として紹介されているので、意外と子どもは知っていますね。
私も最初に知ったのは幼稚園の時でした。
クワガタとは違い、ハマダンゴムシやヒメハマトビムシ(ヨコエビ)を襲って食べる肉食性の昆虫です。
なかなか大漁、早起きした甲斐がありました。
展示に必要な分だけ持ち帰ることにします。
しかし、砂に潜るのが大好きなこれらの昆虫をうまく展示でお見せする手立てはあるのでしょうか・・・ 。
浜で打ち上がっている野生動物をみつけたら
どんな病気を持っているかわからないので、触らないようにしてください。
打ち上がった動物の種類や大きさ、性別などを調査しています。
さらに、種類によっては博物館や大学などと協力して、どんな病気を持っているのか、胃の中身を調べ何を食べていたのか、などの情報を集める研究をしています。
浜から沖の方へ戻したり、船で沖へ運んで放流するなど、自然にかえすことを第一優先にしています。
どんな病気を持っているのかわからないので、隔離できる場所がある場合は救護することがあります。しかし、隔離する場所がない場合、さらに弱っていてそのまま野生にかえせないと判断した場合は、他の水族館や博物館と連携して救護することもあります。