翌朝は、朝の6時に熊本港集合でした。
まだ日の出前です。(画像3)
ここで、有明海の水質環境を24時間観測する熊本県立大学の一行と初顔合わせで合流しました。
船にはすでに、(当然ながら)広島大学(クラゲとその共生生物がターゲット)、北海道大学(ゴカイの仲間の研究者)、国立科学博物館動物研究部の方(エビ・カニ類の研究者)が乗船されており、また、北九州自然史博物館の学芸員(オオグソクムシやフナムシの仲間の研究者)の方もこの熊本港から合流しました。
港を離れ、調査地点に到着すると、錨を下ろし、それぞれ、作業開始です。
各チームの実験は、次のとおりです。
熊本県立大のチームは、これからあすのこの時間まで、この地点で一定時間ごとに水質測定です(画像4・5)。
広島大学チームと新江ノ島水族館は、作業艇に乗ってビゼンクラゲ採集です。
この日は天気もよく、海も穏やかで、一見クラゲ日和でした。が、ビゼンクラゲは予想以上に大きく育っており、そこそこ近くに流れては来るものの、泳ぐのは速いし、ウェットスーツを着て潜水採集のつもりでしたが、有明海の視界は1mあるかないかぐらいで、・・・ 。
というわけで、予定を変更して、水面近くで見つけたクラゲを大きな網で確保し、それをコンテナに入れて、豊潮丸まで運び、クレーンで釣り上げて、準備しておいた簡易水槽に収容するという方法で採集しました(画像6・7・8・9・10)。
8個体採集し、共生生物の有無、傘径、重量の測定、性別の確認、各部位の撮影、人工授精試験等をおこないました(画像11・12・13)。
浜で打ち上がっている野生動物をみつけたら
どんな病気を持っているかわからないので、触らないようにしてください。
打ち上がった動物の種類や大きさ、性別などを調査しています。
さらに、種類によっては博物館や大学などと協力して、どんな病気を持っているのか、胃の中身を調べ何を食べていたのか、などの情報を集める研究をしています。
浜から沖の方へ戻したり、船で沖へ運んで放流するなど、自然にかえすことを第一優先にしています。
どんな病気を持っているのかわからないので、隔離できる場所がある場合は救護することがあります。しかし、隔離する場所がない場合、さらに弱っていてそのまま野生にかえせないと判断した場合は、他の水族館や博物館と連携して救護することもあります。
広島大学「豊潮丸」よるビゼンクラゲ調査採集