2012年10月21日

豊潮丸~有明海(2)10月21日 いよいよ有明海へ

  • 期間:2012年10月20日~2012年10月22日
  • 場所:有明海
  • 目的:ビゼンクラゲ採集
  • 担当:足立


翌朝は、朝の6時に熊本港集合でした。
まだ日の出前です。(画像3)

ここで、有明海の水質環境を24時間観測する熊本県立大学の一行と初顔合わせで合流しました。
船にはすでに、(当然ながら)広島大学(クラゲとその共生生物がターゲット)、北海道大学(ゴカイの仲間の研究者)、国立科学博物館動物研究部の方(エビ・カニ類の研究者)が乗船されており、また、北九州自然史博物館の学芸員(オオグソクムシやフナムシの仲間の研究者)の方もこの熊本港から合流しました。
港を離れ、調査地点に到着すると、錨を下ろし、それぞれ、作業開始です。

各チームの実験は、次のとおりです。

熊本県立大のチームは、これからあすのこの時間まで、この地点で一定時間ごとに水質測定です(画像4・5)。
広島大学チームと新江ノ島水族館は、作業艇に乗ってビゼンクラゲ採集です。
この日は天気もよく、海も穏やかで、一見クラゲ日和でした。が、ビゼンクラゲは予想以上に大きく育っており、そこそこ近くに流れては来るものの、泳ぐのは速いし、ウェットスーツを着て潜水採集のつもりでしたが、有明海の視界は1mあるかないかぐらいで、・・・ 。

というわけで、予定を変更して、水面近くで見つけたクラゲを大きな網で確保し、それをコンテナに入れて、豊潮丸まで運び、クレーンで釣り上げて、準備しておいた簡易水槽に収容するという方法で採集しました(画像6・7・8・9・10)。
8個体採集し、共生生物の有無、傘径、重量の測定、性別の確認、各部位の撮影、人工授精試験等をおこないました(画像11・12・13)。







画像3 6時集合画像3 6時集合

(上)画像4 24時間水質調査、 (下)画像5 24時間水質調査(夜間も)(上)画像4 24時間水質調査、 (下)画像5 24時間水質調査(夜間も)

画像6 作業艇に乗り込む画像6 作業艇に乗り込む

画像7 (上)ビゼンクラゲ、 画像8 (下)キャッチ画像7 (上)ビゼンクラゲ、 画像8 (下)キャッチ

画像9 クレーン使用画像9 クレーン使用


広島大学「豊潮丸」よるビゼンクラゲ調査採集

クラゲファンタジーホール

浜で打ち上がっている野生動物をみつけたら

触ってもいいの?

どんな病気を持っているかわからないので、触らないようにしてください。

“えのすい”はなにをするの?

打ち上がった動物の種類や大きさ、性別などを調査しています。
さらに、種類によっては博物館や大学などと協力して、どんな病気を持っているのか、胃の中身を調べ何を食べていたのか、などの情報を集める研究をしています。

生きたまま打ち上がった生き物はどうなるの?

浜から沖の方へ戻したり、船で沖へ運んで放流するなど、自然にかえすことを第一優先にしています。

水族館で救護することはあるの?

どんな病気を持っているのかわからないので、隔離できる場所がある場合は救護することがあります。しかし、隔離する場所がない場合、さらに弱っていてそのまま野生にかえせないと判断した場合は、他の水族館や博物館と連携して救護することもあります。

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