最終日のきょうは、調査作業はなし。
船室の掃除や、救命胴衣やカッパなどを洗い(画像1)、心地よい風に吹かれながら呉へと帰るだけですが、私自身の作業は、これからがまた山場。
みなさんに助けていただいて採集した貴重なヒクラゲを、水族館の水槽で泳がせるためには、最後の梱包・輸送作業が重要なのです。
お昼のカレー(画像2)を食べた後、作業開始。
二重にしたビニール袋に10リットルほどの海水を入れ、その中にそうっとクラゲを入れ、輪ゴムで結わえ、発泡スチロールの箱に入れ、新聞紙を詰め、保冷剤を入れ、ガムテープで蓋を止め、伝票を貼り、空いた水槽は水を抜いて洗い、隅っこに乾かし・・・ 。
この作業も、たくさんの方々にお手伝いいただきました。
その他の採集器材も宅急便で送るように梱包すると、なんと生物 7箱、道具類や作業服が 4箱の、合計 11箱(画像3)。
音戸の瀬戸を通過すると(画像4)、間もなく呉基地です。
最後の大詰めの作業も下船前に余裕をもって無事終了しました。
予定時刻よりも少し早めの帰還。
みなさま、お世話になりました。ありがとうございました。
浜で打ち上がっている野生動物をみつけたら
どんな病気を持っているかわからないので、触らないようにしてください。
打ち上がった動物の種類や大きさ、性別などを調査しています。
さらに、種類によっては博物館や大学などと協力して、どんな病気を持っているのか、胃の中身を調べ何を食べていたのか、などの情報を集める研究をしています。
浜から沖の方へ戻したり、船で沖へ運んで放流するなど、自然にかえすことを第一優先にしています。
どんな病気を持っているのかわからないので、隔離できる場所がある場合は救護することがあります。しかし、隔離する場所がない場合、さらに弱っていてそのまま野生にかえせないと判断した場合は、他の水族館や博物館と連携して救護することもあります。
広島大学「豊潮丸」よる大型クラゲ類及びアミ類の分布調査航海