2015年07月27日

中部沖縄トラフ調査航海(1)1日目

  • 期間:2015年7月27日~2015年8月7日
  • 場所:中部沖縄トラフ
  • 目的:中部沖縄トラフ熱水活動域における熱水化学および化学合成(微)生物学調査
  • 担当:杉村
熊本港に停泊中の支援母船「なつしま」熊本港に停泊中の支援母船「なつしま」


みなさん、こんにちは!
魚類チームの杉村です。
久しぶりの沖縄の調査航海への参加です。
調査海域は中部沖縄トラフ、この海域に来るのは自身では2012年以来です。
この海域の調査には昨年の12月に根本トリーターが参加していますね。
沖縄の熱水域といえば「ゴエモンコシオリエビ」の群生地がある場所です。
チムニー周辺に真っ白い絨毯のように群がるゴエモンコシオリエビたちに、これから会えるかと思うとワクワクします。
今回は、これまで私の行ったことのない場所にも行けるかもしれません、さらにワクワクしております。

本日、1日目。
今回の調査航海の乗船場所は、沖縄ではなく「くまモン」で有名な熊本。
(駅ビルの中からコンビニまで「くまモン」でいっぱい。本物の「くまモン」には会えませんでしたが・・・)
本日の熊本の天候は快晴で、とても暑い1日でした。
台風12号(熱帯性低気圧になってしまいましたが)の影響で、きのうおこなうはずだった調査機器や実験機器の積み込み作業がきょうの午前中にずれ込み、朝からの積み込み作業。
午前9時、既にうだるような暑さ(予報では「曇り」のはずだったのに・・・)だったので、みんな汗びっしょりになっての積み込み作業でした。
中にはあまりの暑さに体調を悪くした学生さんたちもいたくらいです。
液体窒素の入った大型のボトルや一人では持てないような大きく重たい検査機器、たくさんのコンテナ、いつもの航海よりちょっと多いような・・・ラボ(実験室)があっという間に倉庫のようになってしまいました。

整理途中のコンテナラボのようす

「なつしま」の船内は空調も整っているので、積み込み作業が片付いた後の各ラボでの作業は天国のようで、ついつい手を止めて涼んでしまいます。
荷物の整理もそこそこに、「なつしま」は調査海域である中部沖縄トラフに向けて、出港しました。
きょう、あすと1日半かけて我々を乗せた「なつしま」は、徐々に南下していきます。
この日誌を書いている夜8時ころ、まだ熊本沖の海域で船がゆったりと揺れています。
船が走っているせいもありますが、ちょっとうねりが出ているのかなといった感じです。
調査海域までのこの回航時間は、実験の準備をしたり、まとめ中の実験結果をまとめたり、船の揺れに体を慣らしたりと、それぞれに時間を使っています。
私も、このあともう少し沖に出たところで水槽作りをしようかと思っています。

下船までさまざまな分野の研究者のみなさんと一緒です。
深海研究の最先端の現場で、最先端の話をいっぱい聞いて水族館へ帰りたいと思います。
この日誌で、調査航海のようすが少しでも伝わるよう頑張ります!!
きょうから8月7日までの12日間、この日誌におつきあいください。
それでは、またあした!!


JAMSTEC(海洋研究開発機構)NT15-14「なつしま/ハイパードルフィン」による中部沖縄トラフ熱水活動域における熱水化学および化学合成(微)生物学調査

新江ノ島水族館は、海洋研究開発機構(JAMSTEC)と深海生物の長期飼育技術の開発に関する共同研究を行っています

深海Ⅰ-JAMSTECとの共同研究-

浜で打ち上がっている野生動物をみつけたら

触ってもいいの?

どんな病気を持っているかわからないので、触らないようにしてください。

“えのすい”はなにをするの?

打ち上がった動物の種類や大きさ、性別などを調査しています。
さらに、種類によっては博物館や大学などと協力して、どんな病気を持っているのか、胃の中身を調べ何を食べていたのか、などの情報を集める研究をしています。

生きたまま打ち上がった生き物はどうなるの?

浜から沖の方へ戻したり、船で沖へ運んで放流するなど、自然にかえすことを第一優先にしています。

水族館で救護することはあるの?

どんな病気を持っているのかわからないので、隔離できる場所がある場合は救護することがあります。しかし、隔離する場所がない場合、さらに弱っていてそのまま野生にかえせないと判断した場合は、他の水族館や博物館と連携して救護することもあります。

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