カマスベラは、インド洋から太平洋西部に分布し、国内では南日本太平洋沿岸、小笠原や琉球列島など南方の暖かい海域に分布しています。幼魚のときは藻場や海草域に隠れて暮らしますが、成魚になると砂地に出て小型の甲殻類や貝類を捕食します。体色は変異に富んでおり緑や褐色、稀に全身黄色の個体がみられ、幼魚のときには、体側に白い 2本のラインが入ります。
和名の通り、「カマス」のようなしゅっと尖ったふん先と細長いユニークな体形をしており、英名の「Cigar」は「葉巻」という意味を持ちます。
今回展示している個体は、横須賀市観音崎海岸のアマモ場でミルに隠れていたところを手網で採集しました。比較的南方に生息する種であるため、相模湾ではあまり見ることができません。今は 10cmほどの小さな個体ですが、成長による体色変化が楽しみです。
えのすい初展示となるカマスベラをぜひご覧ください。