2025年09月17日
トリーター:水村

シモフリシマハゼ、収まりました。

いつも開館前は、水槽の確認をしながら生物の状況も確認しています。
そんなある日、皇室ご一家の生物学ご研究で展示をしているシモフリシマハゼの 1匹が上手に貝殻に身を潜めているのを発見!
まるでレイアウトのようになっていました。

他のシモフリシマハゼは水槽内を移動していますが、こちらのハゼはここが落ち着くようで、給餌の時間もごはんを食べたらこの貝殻に戻っていき、顔を少しだけ出して周囲のようすを見ています。
なぜそこに? と調べました。

1.外敵から身を守る
2.獲物を捕らえる
3.安全な環境をもとめる

半年間、ハゼと向き合ってきたので身を潜めるためというのはわかっていましたが、やはりちょうど良い場所だったのでしょう。毎日見ていると愛着が湧きます。

シモフリシマハゼって・・・? ということで、いろいろ知るために調べました。全長は 8cm程、胴部は太く丸みがある。両眼間隔が広い。雄の口角は眼の後縁に達し、雌は眼の前縁付近、和名のシモフリに由来するのは、「霜降り」状の不規則な白点が密にある。
最近ガイドブックを持ち歩く機会があったので、気になるハゼには付箋をしています。ガイドブックが付箋だらけです。クラゲも同じですが、奥が深いんですよ。
私が水族館で働く前までに知っていたハゼは「トビハゼ」だけです。それだけは小学生のときに知りました。

さて、レイアウトもいつも同じにはしません。貝殻はあるけれど場所が変わっていますから、また新たに収まる場所を見つけてほしいなと思っています。
こうして生物の観察をしていると、いろいろと見えてきて楽しいですよ。
あしたはどうなっているかなとか、いつもと同じ場所にいるなーとか見ていて飽きませんし、日々の観察のおかげで生物の変化がわかるようになります。

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