当館にアカシュモクザメがやって来てから、そろそろ1年が経とうとしています。
アカシュモクザメの飼育自体は、当館が新江ノ島水族館としてリニューアルして間もないころに飼育していた以来でした。
もちろん私は、そのころまだトリーターではなかったので、いつかは飼育したいなと思っていたサメの仲間です。
思い出すと、小学生の頃に買った本の中に、シュモクザメの飼い方が書かれていたのを覚えています。 その本は、一般向けの海水魚や淡水魚の飼い方を種類ごとに書いた本だったのですが、その中に混じってシュモクザメの飼い方が書かれており、小学生ながら「いやいや 誰がこんな大きなサメ飼うの」と思っていました。 まさかその数十年後に自分が飼う立場になるとは…
シュモクザメの仲間は、日本近海にはアカシュモクザメ、シロシュモクザメ、ヒラシュモクザメの3種類が生息しています。 その内、相模湾で見られる種類は、アカシュモクザメとシロシュモクザメの2種です。
昔から相模湾にシュモクザメが生息していましたが、えのすいトリーターが確認していたのはシロシュモクザメのみでした。 アカシュモクザメについては 2000年以降にちらほら確認されはじめましたが、その見た目は両種で似ているため、ちゃんと確認しないと種までは分かりません。
とんかち頭が特徴的なサメのため、「シュモクザメ」としての認識はあっても、種まではなかなか確認しないため、実はもっと前からいても分かりません。
見た目の特徴は、覚えてしまえばすぐに見分けられます。
それでは見比べてみましょう!

さて、どちらがどちらだと思いますか?
見分けるポイントは、頭の先端部分です。
出っ張ている方がシロシュモクザメ、へこんでいる方がアカシュモクザメです。
頭だけアップで見てみましょう。

注目してみると分かると思います。
正解は、左がシロシュモクザメで、右がアカシュモクザメです。
分かっていればすぐに分かりますが、船の上からぱっと見て判断したり、水中で確認するのはなかなか大変かもしれません。
そのため、今まで気づかれていなかったのかもしれません。
現在、飼育中のアカシュモクザメは、餌を食べる時の俊敏さは、当館一と言っても過言ではありません。 餌の匂いを嗅ぐと、それまでゆっくり泳いでいたのが、急加速し、旋回しながら匂いの発生源を探します。 頭のとんかちは舵になっており、これが急旋回を可能にしており、餌をぱくっと食べてしまいます。 体の大きな当館のクロヘリメジロザメは、餌を食べる時に大きく旋回して餌を食べるので、動きが大きく違います。 アカシュモクザメの嗅覚がどれだけ優れているのか確認したくて、水槽にサバの血を1mL 垂らしてみたところ、30秒位で反応して餌を探し始めました。 サメの水槽の水量は 60t あります。 水槽で薄くなったわずかな匂いを感じ取ることができたのです。
当館では、週3回(月・水・金)アカシュモクザメの給餌をおこなっています。 もしタイミングがあえば、サメの給餌を見られるかもしれませんので、その時にはアカシュモクザメの動きにご注目ください。
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[ 2024年01月17日 サメな話 ]
[ 2024年04月11日 サメな話Ⅱ ]
[ 2024年07月01日 サメな話Ⅲ ]
[ 2024年08月09日 サメな話Ⅳ ]