2007年04月15日
トリーター:三宅

寿命

先日、ベーリング海で 100歳以上にもなるメバルの仲間が見つかったというニュースがありました。大きさも 100歳以上ということで 110cmもあったそうです。
魚の年齢を知るには鱗の年輪を調べるというのが一般的には知られていますが、鱗のない魚は分からなくなります。それでは鱗の有る無しに関係なく年齢が分かるのはどこかというと、耳石といわれるもので、平衡感覚を司るものです。平衡石ともいわれます。
これには年輪が刻み込まれていて、この年輪を調べることにより、年齢が分かるのです。
この 100歳以上のメバルが捕れたところは、ベーリング海というとても冷たい海です。このような冷たい海に住む生き物は成長が非常に遅いので、寿命も長いと考えられています。
冷たいといえば...
深海も非常に冷たい環境です。“えのすい”の深海コーナーの海水はほとんどが4℃以下になっています。水槽をメンテナンスするときに腕を入れると、10秒ほどでしびれて指が動かなくなるほどです。深海生物の寿命もとてつもなく長いという報告も出ています。
“えのすい”の深海コーナーにもいますが、ハオリムシの仲間は 250歳にもなるということです。

また、平衡石といえば、クラゲにも平衡石があります。
とくにお盆過ぎに出てくるアンドンクラゲや沖縄のハブクラゲなど、立方クラゲと呼ばれる仲間には、大きな平衡石があります。これにも輪紋があり、日齢がわかるといわれています。
やわらかい水みたいなクラゲの中にも、しっかりとクラゲの歴史を刻み込む硬いものがあるんですね。

ハブクラゲハブクラゲ

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