2009年08月15日
トリーター:崎山

展示中のクラゲから3種紹介


現在展示中でぜひ見てもらいたいクラゲを紹介します。

キタクラゲ
当館初展示の種類です。
展示しているものは北海道の網走からきました。
別の種類の名前で送られてきたのですが、その姿を見ると何かが違う・・・ 。
ということで調べて、分布や出現時期、そして、写真の絵合わせで「キタクラゲ」ということで落ち着きました。
大きさは 3cmくらい。
パッと見ると少し色の抜けた「カギノテクラゲ」のような感じです。
それから、水中に漂っているのを見ると、アレっと思います。傘の縁辺にある触手、これがしばしば上向きになびいているのです。
淡水域で稀に見つかる「マミズクラゲ」を思いおこします。そして、傘の中の生殖腺がリボン状というかフリルのようになっていて、これは何となく「ドフラインクラゲ」を思いおこします。
いろんな名前を出しましたが、サイズも手ごろで鑑賞しやすいクラゲです。


ベニクラゲ
不老不死のクラゲとして知られています。
京都大学の久保田先生がかなり力を入れて紹介しています。先日のニュースでは同じ個体を 3回、若返らせることに成功したということです。若返りのメカニズムの研究がまた一歩進んだようです。
今回展示している「ベニクラゲ」は福島県で採集されたものです。
大きさは 1cm弱くらい。
赤い生殖腺がきれいです。
江の島でも夏すぎに採集されたことがありますが、もっとサイズが小さく 3~ 4mmだったと記憶しています。
オワンクラゲ
ノーベル化学賞を受賞した下村さんの研究材料として、一躍有名になったクラゲです。といってもカナダの方で見られるものと厳密には種類は異なるようですが。
現在展示中のものは岩手県で採集されたものです。
けっこう大きくて、傘の放射管が細かくたくさんあってとてもきれいです。
深海調査で見られることもあり、浅いところから深いところまでいるようです。
「キタクラゲ」と「オワクラゲ」は今上陛下のご研究コーナーで、「ベニクラゲ」はクラゲファンタジーホールの柱前の水槽で展示しています。
どのくらい展示できるかわかりません。
こちら方面のマニアの方は早めにチェックしてください!

キタクラゲキタクラゲベニクラゲベニクラゲオワンクラゲオワンクラゲ

RSS