2009年11月14日
トリーター:伊藤

舞い踊るアカヒレタビラ


ちょっと(かなり?)気が早い気がしますが、館内のところどころがクリスマスの装いになっていますね。
それと合せて、というわけではありませんが、「川魚のジャンプ水槽」の横にタナゴの仲間「アカヒレタビラ」を新しく展示しました。
日本産淡水魚の中で最も美しい仲間と呼ばれるタナゴの仲間ですが、大きく「キラキラメタリック」系と「べったりパステル」系に分かれると感じます。
本種は前者で最も美しい種(だと思っています)。
ちなみに後者はミヤコタナゴあたりでしょうか?

一般に、タナゴ類が最も美しく色づくのは繁殖期(多くが春から初夏)とされます。
しかし、冬の時期に集団で越冬する時の輝きの強い色合いもなかなか捨てがたいものです。
神奈川県では残念なことに在来タナゴ類は絶滅し、今では見ることができませんが、ちょっと足を伸ばせば関東でも、何十匹もの本種が舞い踊るようすを見ることができます。そのためならば、真冬の川に浸かるのもヘッチャラです。

もう一つ、本種には面白い性質があります。
二枚貝の中に卵を産みつけるのです。逆に言えば、二枚貝がいないとタナゴ類は子孫を残せません。
その辺のお話については、また今度ということで、まずはみなさま、アカヒレタビラの舞い踊りをぜひご覧ください。

アカヒレタビラ(もっと美しくなります)アカヒレタビラ(もっと美しくなります)産卵に必要なヨコハマシジラガイ産卵に必要なヨコハマシジラガイ

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