2010年08月24日
トリーター:大内

歯は物語る


みなさん、魚の種類ってどのくらいいると思いますか?
地球上には今、知られているだけで 2万5千から 3万もの種類の魚が生息していて、エイのように平べったいものや、ウツボのように細長いもの等、多種多様な形態をしています。
オーストラリアの深海にはドラゴンフィッシュと呼ばれる魚の仲間で舌に鋭い歯が生えているものまでいます。
きょうはそんな歯の話です。

私たち人の歯は物を食べる時に使いますが、イルカやクジラたちの歯は獲物を捕まえるために使っているんです。
食べる時にはあの鋭い歯は使っていないんです。
また歯の形状で食べているものがわかります。
草を主食としている馬や牛などの歯は、草をすりつぶすために餅をつく時に使う「うす」のような歯をしています。
逆にライオンやトラなどは肉を主食としているため、肉を切り裂きやすいように鋭く尖った歯をしています。
サメはというと、もちろん鋭く尖った歯なのですが、なかには貝やカニを主食としているサメもいるため、そのような種類のサメは貝やカニの硬い殻をすりつぶせるように、うすのような歯をしているんです。

食べているものの判別だけではありません。
イルカやクジラたちは、歯から年齢までわかってしまうんです。
外側から見てもわからないんですが、歯を縦に切ってみると、樹の年輪のような縞模様があり、その縞もようの数を数えると年齢がわかるんです。

何気なく日々の生活で使っている歯ですが、歯にはさまざまな情報が隠されているんですよ。

バンドウイルカの歯バンドウイルカの歯

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