2012年01月09日
トリーター:伊藤

成魚と幼魚でがらっと変わる


きょうは成人の日です。
私の場合、別に成人の日を境にがらっと何かが変わることはありませんでした。むしろ学生から社会人になった時が、強い変化でしたね。

水生生物の場合は、「成人」する時に、人間とは比べ物にならないくらいガラッと暮らしが変わるものが多いです。
水生昆虫やエビ・カニでは、子ども時代は「幼虫」や「幼生」です。
カニでいうと、卵からふ化したゾエア幼生はプランクトン生活です。脱皮を繰り替えし、底の方でちょこまか過ごすメガロパ幼生、完全な水底生活の稚カニとなり、さらに脱皮をすることで成体(親ガニ)になります。

魚でも、サイズ以外に姿をがらっと変えるものがいます。
ウナギの仲間では、透明な落ち葉のような姿の「レプトケファルス幼生」で、海流に乗ってくらす時期がありますし、チョウチョウウオの仲間では、「トリクチス幼生」という成魚とは違った姿の時期があります。
スキャットファーガスの名で知られるクロホシマンジュウダイは、チョウチョウウオと同じ様にトリクチス幼生の時期があり、黒字にオレンジの模様がある幼魚を経て、銀色の円盤のような姿の成魚になります。
当館では幼魚になりたてのものが「相模湾キッズ水槽」にいるほか、成魚の姿に変わり始めた若魚を展示していますので、見比べてみてください。

クロホシマンジュウダイ 稚魚クロホシマンジュウダイ 稚魚クロホシマンジュウダイ 若魚クロホシマンジュウダイ 若魚

相模湾ゾーン

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