2012年01月25日
トリーター:櫻井

ヤドカリはいづこだ


先日のこと。
お昼ご飯を食べ終わり、一日の中で三本の指に入るリラックスタイム、食後のコーヒーブレイク中に内線が入りました。
広報チームスタッフからで、ヤドカリはバックヤードにいますか?とのこと。
私は一日の中で最もほっとする時間、コーヒーブレイクを中断してヤドカリ探しの旅に出ました。
バックヤードまでの道中、私は、それが楽しみで生きている時間、コーヒーブレイクを中断したことも忘れこう考えていました。

「むう・・・、ヤドカリか・・・。あそこの水槽に確か・・・。
いやしかしあれは果たしてご要望のホンヤドカリだったか・・・。
もしも、もしもあのごちゃごちゃたくさんいるのがホンヤドカリではなく、みんなユビナガホンヤドカリであってみろ。
あとは何処にいたか・・・」
私の脳が沸騰する。
圧倒的閃き・・・!会心の突破口・・・!光・・・!
考えろ・・・!見出せ・・・!ざわ・・・ざわ・・・

このように、バックヤードに収容されている生物を訊かれることも少なくはありません。
水族館には日々さまざまな生物が行き来しますが、どこに何が収容されているかをしっかりと把握しなければなりません。
魚など、漁師さんや業者さんから入ってきたものはまだしも、採集ものなどはうっかりしていると数日間その存在を認識しないことも・・・。
「あれ?これいつ入ったの?何処産?」
とならないように、常日頃からのトリーター同士の無駄話・・・ 改め情報共有の意味が込められたコミュニケーションはとても大切なのです。

ホンヤドカリホンヤドカリ

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