2012年07月29日
トリーター:伊藤

冷暖ゾーンに色々登場


冷たい海・暖かい海ゾーンにぞくぞく新入り生物が登場しています。

ミズダコ
漁師さんのご厚意で入手できました。
深海に仕掛けたカニカゴ漁で採れたので、正真正銘の「相模湾・深海産」です。
まだまだ小さいですが、赤みの強いぶよぶよした皮膚はまさにミズダコです。
どしどし餌を食べてもらって、巨大に成長してほしいです。
愛称は、亡くなった時に悲しいので付けません。

ウミザリガニ(アメリカンロブスター)
試験的に「魚と同居」させてみています。
数年前に岐阜の水族館のイベントで活躍した個体を引き取り、バックヤードで飼っていました。
2回の脱皮を経て、体も一層巨大になりました。
ちょっと、小さな魚を襲うようなところがあり、目が離せません。
ヤンチャの度合いによっては、あすにもバックヤードに戻してしまうかも知れません。どうかご了承ください。

もし、今回展示が続かなかったとしても、どこかで展示していきたい気持ちです。というのも、私にとって、特に思い入れの強い生物だからです。
小学生のころ、旧江の島水 6族館でウミガメと並んで頭に焼き付いたのがロブスターの展示であり、それから
「“えのすい”といえばロブスター」
でした。
その分布はというと、相模湾からは逃出個体と思われる漁獲がわずかにあるだけで、本来の生息域は大西洋なのですが、“えのすい”にはぜひ戻って来て貰いたかった生物の一つです。
担当者間で注意深く見守りたいと思います。

タツ類 3種
これまた漁師さんのご厚意で入手した「タカクラタツ」と、バックヤードで尻尾の治療中だった「オオウミウマ」が続けてお目見えです。
既に展示中だったクロウミウマと合わせて 3種類のタツがご覧いただけます。
見分け方ですが、タカクラタツは体色が薄くなった時に、肩のあたりに 3対の黒点が出てくるので分かります。
残る 2種ですが・・・
尾っぽの部分の「段々」の数が違うだけというそっくりさんぶりです。私がちくちく数えて区別しました。
ちなみに生態はだいぶ異なり、クロの方は川の河口域やマングローブ林といった塩分の低い場所を選んで暮らします。

新しくなった深海Ⅰ~JAMSTECとの共同研究~ともども、ぜひお楽しみください。

ミズダコミズダコウミザリガニウミザリガニタカクラタツとクロウミウマタカクラタツとクロウミウマ

太平洋

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