2013年03月28日
トリーター:大内

倦怠期


昨年末からみなさんにたびたびご報告している「パル」の採血ですが、今月もなんとか成功し、12月から 4か月連続でおこなうことができました。
4か月連続というのは私が「パル」の担当になってから初のことです。
喜びの声をあげたい一方でとうとう採血の反動ともいえる倦怠期を迎えてしまいました。

なんで動物相手に倦怠期?

と思う方もいるかと思います。それは採血にあります。「パル」にとって痛みを我慢しなければならないイヤなものというイメージがまだあるようです。先月までは嫌がることなく採血に応じてくれていたのですが、今月に入り落ち着きに欠けふらふら離れることが増えてきていたんです。「パル」にとって落ち着きに欠けている時の採血というのはかなり嫌いなようなのですが、

「何か体調が悪い前兆なのかもしれない」

と健康管理を優先し採血をおこないました。
その結果、イヤなことをやるコイツはイヤな奴だと私に対するイメージが変わってしまったようで、朝の体温測定の時に寄ってきてくれたものの、けだるそうにこっちを見て、いざ体温測定となるとふら~っと離れてその後は戻ってきてくれなかったのです。
その後も、いつもだったら寄って来てなかなか離れることはないのですが、寄って来てもすぐに離れたり、魚を食べなかったりという行動が見られました。
きっと体調が悪かったんだなと思ったのですが、私以外の人が給餌をおこなうと離れることなく食べているんです。
ふら~っと離れてできなかった検温にまで応じている。

あぁ~、自分は「パル」に嫌われている ...。

確信しました。
でもこんなことでへこんでいられません。
どうしたらもとの信頼関係を築けるか?
どうしたら「パル」に好感を持ってもらえるか?
あらゆることを考えます。
おもちゃを持って行ったり、いつも切り身であげている魚を切らずにあげてみたりいろいろのことを試しています。
その甲斐があってか、最近では体温測定もやらせてくれるまでに信頼関係は回復しました。

でもまだ気は抜けません。
信頼関係を元通りに、いやそれ以上にすることを目標に今後も「パル」と付き合っていきます。

バックナンバー
2013/ 01/ 30 年初めの挑戦
2012/ 12/ 20 年の瀬の試練

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