2013年09月19日
トリーター:伊藤

ひっそりキョロチョロ再登場

ヨツメウオヨツメウオ

みなさんこんにちは。
今月のテーマ水槽は自然との共生を目指して「研究」をクローズアップしています。
その話をしようかと思いましたが、ちょっと前に航海・採集日誌を公開したのと、昨年の今頃、私の研究観みたいなものを書いて今もあまり変わっていないので、あえて、違う話題にします。

ヨツメウオ。

夏にスタートしたクラゲ新展示。その話題にすっぽりと隠れながら、登場しました。
春のテーマ水槽「メダカの学校」で展示した後、バックヤードで待機中だったのです。
暖かい海ゾーンの展示コンセプトを日本から世界に広げた際、いつかは常設展示したい、と夢見ていたのです。
夏のイベントでマングローブ水槽にサカサクラゲを展示する際、気の荒い魚を移動させ、期せずして環境が整ったので、試しに展示してみました。
打たれ弱いくせに気が強い魚なので、ようすを見ながら現在、メス 3個体を展示しています。
今のところ、小競り合いながらも、元気な様子です。

その存在は、世界三大珍魚の名に恥じない、変わった特徴のオンパレード。空と水中を一度に見られる上下にくびれたキョロっとした瞳はもちろん、水面をチョロつくミズスマシか競艇のごとき泳ぎ、水槽をのぞけば我先と餌をねだる愛嬌と、見る方も、飼う方も楽しめる魚です。

また、思い出されるのは旧館の淡水コーナーの展示です。
新江ノ島水族館がオープンしてからも、お土産屋を兼ねた建物で、手作りの水車が回転する水槽で、大きなヨツメウオが見られました。
「世界最大級のメダカ」という肩書きも持ち、グッピーのように稚魚を産みます。
旧館で担当だった島津さんいわく
「こんな大きな(アゴハゼくらいを指して)子を産むんだよ」
とのこと。いつかオスも展示して、子どもを産ませてみたいものです。

さてこれで、私が子供時代に訪れた旧館における「ザ・心をつかまれた生物ベスト3」のうち、ロブスター、ヨツメウオと展示することが叶いました(何気にピラニアもベスト 10内でした)。
残るはあと一つ。気長にご期待ください。

関連動画
YouTube ヨツメウオ

太平洋

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